オポロジェヨの子どもたちと遠足!
バングラデシュでは暦の上では今日から春。
ベンガル暦というのは本当にここの気候に合っていて、暦が変わったらにわかに暑くなってきました。日本の季節感でいえば春というより「初夏」という感じでしょうか。
きのうは私たちが現地NGOのオポロジェヨ・バングラデシュといっしょに運営しているストリートチルドレンのための青空学校とドロップインセンターの、年に1度の遠足でした。この日参加する子どもは150人。引率するスタッフたちにとっては大変な1日です。

↑
はしゃぐ子どもたち
遠足で向かう先は車で約1時間ほどのノルシンディ県にある「丘」。平らな低地が広がるバングラデシュでは、ちょっとした丘や林も珍しく、遠足スポットとなります。この「丘」にもべつに特別なものがあるわけではないのですが、田んぼがまわりに広がるのどかな風景の中、少し小高い丘の上が原っぱのようになっていて、子どもたちが遊ぶのにはいい場所です。
この遠足、日ごろゴミ拾いや物売りなどをして働いている子どもたちにとっては大イベント。子どもたちは数日前からドロップイン・センターの共有の洗い場でお気に入りの一張羅の服を洗ったり、アイロンかけをしたりして、この日に備えていたそうです。

↑
遠足のバス。垂れ幕とスピーカーつき。
当日は朝からバスのスピーカーで音楽をがんがん鳴らしながら出発。バスの屋根に外向きについている大きなスピーカーにはぎょっとしましたが、スタッフによれば「バングラデシュじゃピクニックというのはこういうもの」だそう。
ダッカに来て9ヶ月の私にとって、子どもたちとの遠足に参加するのは初めて。子どもたちと「かごめかごめ」をしたり、「アパ!おじぎ草をみつけたよ!きてきて!!」という女の子につれられて林にいったり、ちっちゃい男の子が「プレゼント」とセロハンをむいたぺとぺとしたアメをくれたり、自分のピン止めを髪から外して私の髪につけようとする子どもにされるままになってみたり...と、おおはしゃぎの子どもたちの小さな手に引っ張られっぱなしの1日でした。
お昼はランチボックスのお弁当(中身はごはんとチキンカレー)。食事時間になるとみんな黙々と食べるところが日本の子どもの遠足とはちょっと違う感じ。

↑
お弁当の時間
かけっこやケンケン相撲に勝った子どもたちへのささやかなご褒美贈呈のあと、この日のクライマックスは子どもたちの演劇。劇のテーマは子どもの人身売買。ゴミ拾いをしている二人のストリートチルドレンが、ブローカーが子どもたちを売り飛ばそうとしている現場をみつけて、警官に知らせ、売られそうになった子どもたちが助かる、というストーリー。
草の上に座った子どもたちの輪の真ん中で劇が始まると、この近所の学校に通っているらしい子どもたちもたくさん集まってきました。居眠りしたり急にいばったりする警官を演じる子どものそれっぽい口調や、
ブローカー役の男の子のいかにもちんぴら風な仕草などに見ている子どもたちも大喜び。大拍手に包まれて演じた子どもたちも誇らしげでした。

↑
右の男の子がブローカー役
日ごろゴミだらけのスラムや騒然としたバスターミナルで大変な生活をしている子どもたちにとって、草の上を思い切り走れる遠足はやっぱりとっても大事。この遠足が子どもたちの心にずっと残る楽しい思い出となりますように。
(2006年2月14日)