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2011年02月一覧

2011年02月15日

チョールの電力事情③

先日チョールを訪れたときに、販売会社にお邪魔して担当者から直接ヒアリングしてきました。新たな情報が入りましたので続報をお届けします。

既に就業時間も終わり、事務所も閉まっていたのですが、「商品について教えてくれ」と無理やり頼み込んで小一時間ほどヒアリングを実施。「厚かましいかな?」という日本人的な考えがちらっと頭をかすめたものの、基本こちらのお国の方々はこの手の遠慮をしません。ということで私もこちらの流儀に倣って時間外ノーアポの突撃取材を敢行。

元来遠慮深い性格のはずが、バングラ色に染まりつつあることを自覚した今日この頃です。


さて、ヒアリングを行ったのは「グラミンショクティ」という会社。過去のブログ「チョールの電力事情②」(http://www.shaplaneer.org/blog/sugahara/2011/01/post-17.html)で太陽光発電システムの販売会社が「グラミンバンク」と記載しましたが、正しくは「グラミンショクティ」だったことが分かりましたので、訂正させて頂きます。「ショクティ」とはベンガル語で「力(power, energy)」の意味です。

この組織は会社形式をとっており、コマーシャルベースの事業を行っているとのこと。しかもこのチョール(ライプラ・チョール)に事務所を構えたのは1996年とのことで、既に15年もの活動実績があるということになります。この会社自体の設立も1996年なので、設立当初からチョールで事業を行っている訳ですね。

すごいなぁ。最近でこそ"NEXT11"なんて言われてますが、15年前のバ国の経済環境で果たして商売が成り立っていたのかどうか。赤字が出ても続けていたのなら大したものです。

商品価格には幅があり、太陽光パネルはTK4,176(20Wp)~TK27,150(130Wp)までの11種類の中から、バッテリーはTK2,000(18Ah)~TK14,318(130Ah)の6種類の中から選択可能。過去のブログではセット売りしかないと書いたのですが、グラミンショクティでは「バラ売り可」ということでした。ひょっとしてあの時聞いたのは競合他社の話だったのかな。ちなみに梱包を解いたらこんな感じ。
RIMG1326.jpg
写真のパネルは真ん中クラスのスペックで、これよりハイスペックなパネルは黒い部分の面積がもっと増えます。残念ながら仕入れ値は「分からない」って言われてしまいました。(ほんとうに知らなかったのか、或いはとぼけたのか)

商品の購入に対しては1年~3年のローンを提供しているそうです。ただし、1年ローンは法人のみで、個人顧客は2年か3年のみ選択できるとのこと。利率は2年が25%、3年が15%だそうです(年率)。利率としてはまぁこんなものではないでしょうか。

そうそう、ライプラ・チョールではグラミン以外に「Rural Service」と「Bright Green」という2社が太陽光発電システムを販売しているそうで、いずれも取扱製品は中国製かインド製らしいのですが、グラミンショクティの製品はほぼすべて「Made in Japan」!これが一番たまげました。

いったいどのメーカーの製品かというと...





京セラ!
RIMG1325.jpg東京芝浦電気!
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これ日本からの輸入ではなく、タイの東芝から買っているそうです。バングラでは一本120タカで販売していますが、タイでの買付金額は一本60タカくらいだと言ってました。写真はありませんが、バッテリーも東芝(蛍光灯と同じようにタイからの買付)だそうです。

「日本製だ」って言われたときは頭の中でPanasonicとかSANYO、GSユアサ等を予想したのですが、全部ハズレでした。。。グラミンショクティのスタッフは「このチョールにある販売会社3社の中で、日本製を扱ってるのはウチだけだ!」って得意げに説明してくれました。うんうん。日本人としては悪い気はしないぞ。

ちなみに下の写真は電流だか電圧だかを制御するためのコントローラーですが、これだけはバングラ国内でのアッセンブリ―だそうです。
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というのも、グラミンショクティに雇用されたバングラの女性たちが手で組み上げているのだそうです。

生産者として貧しい女性を雇うことで雇用創出しつつ、チョールという電気インフラの存在しない場所で販売することによってそこに暮らす人々の生活上の課題も解決しようとする。正にソーシャルビジネスと言えそうな取組みですね。

  •  キーワード: バングラデシュ、チョール、太陽光発電、PAPRI、バッテリー、電気自動車

2011年02月14日

大使・ミーツ・家事使用人として働く少女たち

Phulki(フルキ)が運営する「家事使用人として働く少女たち」の支援センター。パイクパラ公務員住宅の中に位置し、地域の集会所でもあるこのセンターの目の前の広場では、普段から数十人の子どもたちがクリケットに興じる姿を見ることができます。

そんな日常風景の中に入ってくる一台の車。見ればフロントバンパーに日本国の国旗を掲げ、黄色のいわゆる外交官ナンバーをつけた黒塗りの四駆。広場を走り回っていた子どもたちも、普段見慣れぬ車に「ガリ!ガリ!(車だ!車だ!)」と指差して騒いでいます。そこに降り立つ一人の長身男性。

この方、誰あろう在バングラデシュ日本国大使館特命全権大使、篠塚大使であります。

実は篠塚大使はシャプラがPhulkiと協働して行っている「家事使用人として働く少女たちの支援事業」に以前から関心を持って下さっており、ひょんなことから今回直接プロジェクト現場をご覧頂けることになりました。

「いやいやどうもこんにちは~」と鷹揚に車から降りてこられる大使。先日日本人学校で行われた春祭りでも「マグマ大使」の仮装をして舞台に上がられるなど実に気さくな方です。

こちらこそわざわざご足労下さってありがとうございます、とご挨拶しつつ早速センターの中へ。かなり背が高くていらっしゃるので、センター来ていた少女たちは文字通り見上げる格好です。
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シャプラ、Phulkiの各スタッフと握手を交わされる大使。右はシャプラの現地スタッフで、当該プロジェクト担当のマフザ。「篠塚大使ってすごく背の高い方なんですね~」と言ってました。決してマフザの背が低いわけではありません。
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このセンターでは週に5日、朝と夕方の2回、それぞれ2時間のクラスを開いています。曜日ごとに時間割が決まっているのですが、この日は読み書き、保健衛生、物語/歌の3つ。普段通りPhulkiのスタッフが教えている様子をご覧頂きながら、少女たちの置かれた状況やプロジェクトの取組内容等についてお話しさせて頂きました。

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現在ダッカ内に同様の支援センターを4か所設置しています。活動開始当初に比べると理解を示す雇用主も増え、センターに送り出してくれるようになって来てはいます。しかし我々の最終的な目標は、あくまでも「子どもたちが働かなくても済む社会の実現」にあります。

そのようにお話しさせて頂いたところ、「なるほど~。雇用主にもメリットがないと少女たちをセンターに送り出してもらえないから家事の仕方なども教える必要があるわけですね。ただそういったプログラム"だけ"を見ると、良い家事労働者を作るプロジェクトの様にも見えかねないでしょうから、注意せねばなりませんね」と大使。

そう!そうなんです!家事の仕方を教えているのはあくまで「方便」であって、決して児童労働を認めるものでもなければ、良質な家事労働者を生産したい訳でもありません。

何はともあれ、まず少女たちがセンターへ来ることを雇用主が許可してくれなければ始まらない。そしてそのためには雇用主にもメリットがなくてはならず、しかしその延長線上で我々が目指す社会は雇用主にデメリットをもたらす。(よく言うことを聞く安い労働力がなくなる)

つまり本質的に雇用主の利害と我々の最終目標は相反する性質のものであるにも関わらず、その本質を「方便」を使って上手く伏せつつ進んで行かねばならないところに、この事業の難しさのひとつがあります。

下は新聞に掲載された当該事業の記事を見ながら、スタッフと意見交換をされている様子。左はシャプラのスタッフで、当該プロジェクト担当コーディネーターのサイフルです。
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最終目標に到達するためには(長い道のりですが)、いつまでもセンターの少女たちだけにサービス提供をしていても仕方ない訳で、今後は昨年夏からチッタゴンで同様の活動を始めたYPSA(イプシャ)とも協働しつつ、世論に働きかけていくことが不可欠になってきます。そのためには、新聞等のメディアに働きかけるだけでなく、ブレークスルーになり得るような「何か」がなければならない。次年度以降はこの辺がポイントになりそうです(難し~!)。

今回は1時間ほどセンターを見学して頂きました。・・・ってそういえば全員ずっと立ったままだった!イスをおすすめすることすら失念していたことに後で気が付きました。。。うわー、申し訳ございません。

でも少女たちにとっても少し特別な日になったことと思います。篠塚大使、どうもありがとうございました!
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  •  キーワード: バングラデシュ 大使 視察 家事使用人として働く少女たち
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プロファイル

菅原駐在員菅原伸忠
(すがはらのぶただ)
2008年にシャプラニールに入り、2010年5月からバングラデシュに赴任しました。
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