シムさん(仮名)

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シムの父親は、彼女が生まれる前に家族のもとを去ったので、シムは父親の顔を知りません。シムの母は女優(村芝居の役者)と家政婦の仕事をしていました。そのため、働きにいくときはお金を支払ってシムの面倒をみてもらっていました。

シムが10歳になったとき、他人の家で家政婦として働きに出されました。彼女は、月に300タカ(約5USドル)が支払われていました。彼女は読み書きができるようになることを夢見ていましたが、学校には通えませんでした。
5、6年の奉公の後、母親はシムを結婚させました。最初はうまくいきましたが、次第に姑にいじめられ、さらに夫が暴力をふるうようになりました。その間、シムは妊娠していることがわかり、暴力から逃れるため、家を出て母の元に戻りました。シムは夫との離婚を望みましたが、夫が村の組合メンバーと家に押しかけ、離婚は認めない、夫の家に戻るように命令しました。 結局、やり直すことを試みましたが、すぐに夫は酒を飲むようになり、シムと子どもの生活費を一切入れなくなりました。

シムは、やむをえず、1年ほど売春を続けました。 それからしばらくして、地元NGOの職業訓練プログラムがあることを知り、面接を受けにいきました。幸い、受け入れられ、いくつかの研修を受けることができました。夫も、酒をやめ、労働組合で働きはじめました。

今では、彼女たちの生活は改善されてきて、5歳になる息子は学校に通っています。シムが石けん工房で働きだして3ヶ月、まるで新しい人生が始まったかのように感じています。

彼女は将来、土地を買って、家を建て、「私がこの家を建てたのよ」と息子に自慢したいんだそうです。
(彼女たちの希望により、写真は掲載しておりません。)