この地域の現状を教えてください

%e2%97%8b16_07_29_9_265この辺りでは290世帯が全壊しました。その内、90%が家賃を払って他のところに住んでいます。また地震で崩れかけた家がこれから雨期に入ってさらに脆くなって、テカ(外壁を支えるつっかえ棒のようなもの)で支えていても崩れる可能性あり心配です。家が半壊しても、住み続けている人もたくさんいるのです。どこの地域も同じような状況です。お金が無くて撤去すらできない人がたくさんいます。住むなと言われても引っ越しもできません。先日も家が半壊して危ないからとお寺にテント張って住んでいた人が、寺の修復のために立ち退きを言われ、結局半壊した家に戻ってきました。
経済的に貧しい人もたくさんいます。これから収入向上プログラムを行おうとしていますが、誰がその対象になるかなど、調べなければならないことがたくさんあります。仕事がない人に対して仕事を作ったり、今の仕事でもっと高収入にするといったことが必要です。
復興は進んでいるとは思いません。個々人の貧しさも原因ですが、政府の力も弱いと感じます。

これから何をしなければならないでしょうか?

まずはがれき撤去で、そのための支援が必要です。それがあって初めて家の再建ができます。そうすれば政府の支援を受けて再建できます。崩れたレンガや木の中には再利用できるものもありますから。

シャプラニールも最初がれき撤去考えていました。しかし崩れた家のがれきごと買い取る撤去業者が出てきたから不要だと聞いています。

%e2%97%8b16_07_29_9_294はい、しかしそれは鉄筋でできたようなしっかりした家だけです。この辺は古いレンガの家が多くて業者も扱ってくれません。自分でやるしかないのです。私たちのメンバーも60,000ルピー(約6万円程度)を払って自宅のがれきを撤去しました。レンガを運ぶにも小さいトラック一台で1,000~1,200(約1000円~1200円程度)ルピーが必要になります。地震前はレンガ回収で買い取ってもらい、逆にお金をもらうことができていたのですが。この辺りには捨てられないので、遠くまで行かないといけません。

ラリトプール市は市として何かしようとしているのでしょうか?

%e2%97%8b16_07_29_9_276何度も話し合いを持っていますが、話ばかりで終わってしまいます。市は自分たちが動かなければという意識がありません。例えば、数か月前からシャプラニールとSOUPとの復興支援計画を話し合っていて、そのために市役所に行って話をしても、「シャプラニールとSOUPにやってもらいなさい」と言われるような状況です。

これからどのような活動を考えていますか?

地域災害管理委員会のメンバー自身の能力強化が必要だと思っています。メンバー自身が学ばなければならないことがたくさんあります。地震被災者の遺族に対する支援も考えなければいけません。さらに、次の地震への備えも必要です。捜索の訓練の実施や、応急処置グッズや、崩れた家から人を助け出すための備品をそろえること、一時避難施設を決めること、緊急用備蓄金を用意しておくことなどです。