この地域の問題を教えてください

まず、地震で家をなくした人の問題が解決していないことです。政府からの支援の話もどうなっているのか…壊れた家を片付けるにしても、この辺りは家同士が隣接しているので、一方が崩れていても隣の家が残っている場合は、崩れていない家も壊さなければなりません。また、建物の半分が壊れていても、残り半分は無事である場合、無事な部分を賃貸として貸し出している人もいます。そういったことから、撤去作業も復興作業も思うように進んでいません。
例えばインドラ・ジャットラというお祭りで、クマリ(ネパールで神とされている少女)が山車に乗って町中をねり歩くという行事があります。そこでは大勢の見物客が訪れるので、安全確保のために壊れた家を撤去しなさいと地震発生後、消防署や警察、軍が来て壊れた家の取り壊し作業をしました。でも、先ほど述べたように、残っている家も壊さないといけないことから、嫌がる人が多数いて、撤去作業は進みませんでした。震災直後は15,000ルピーの支援やトタン板の配布があったのですが、今は支援が全くありません。

これから地域災害管理委員会としてどんなことを行っていく予定ですか?

日中家にいる女性を対象にした応急処置訓練を予定しています。この周辺に住んでいる女性たちがこのプログラムを学ぶことで、多少のケガであれば自分で対処できるようになります。その他には、住民の心のケアや学校で生徒、先生向けの啓発プログラムなども考えています。そんなにお金をかけなくても住民のためになることができれば思っています。
また、この集落には26軒家があるのですが、井戸がないので飲み水用に井戸を掘ろうとも話しています。