第10回 たくさんのこと教えてくれるバングラデシュ(学生 相崎奈々さん)

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リレーエッセイ「私の好きなバングラデシュ」

「日本はまず、自分が満たされてから人にものをあげるという文化」
「バングラデシュではどんなに貧しくても人と分け合うという文化」

私は大学3年生のとき、リレーエッセイ第7回執筆者の秋吉恵先生の授業でバングラデシュに行きました。これは、そのときに案内をしてくれたバングラデシュ人のアロムさんの言葉です。
私はこの言葉を聞いて、「そのとおりだ」と感じました。

訪問したお家の前で

訪問したお家の前で

私たちは村の見学をする途中、たくさんのお宅にお邪魔させて頂きました。彼らはアロムさんの知り合いではありません。たまたま目の前を通りかかった外国人に「家を見せてほしい」と急に言われた人たちです。大きなベッドに家族全員が雑魚寝しているようなお宅でした。正直、博物館でだいぶ昔の日本の家を見ているような気分です。それでも、私たちに椅子を用意してくれ、お水とお菓子を振る舞ってくれました。

私たちは、衛生上の問題でそのお水とお菓子を口にすることができず、私は相手に対してとても失礼なことをしていると涙が出そうになりました。最後に家の前で写真を撮りました。プリントしたものを渡したかったと伝えると「カメラのこの小さな画面で見られるだけで十分だ」と喜んでくれたことを、今でも忘れられません。

食べられなかったお菓子

食べられなかったお菓子

また、人混みのなかを歩いているとき、私はカメラの入ったかばんのチャックを開けっ放しにして歩いていたことがありました。すると現地の上裸の男性がたくさん駆け寄って、一生懸命ジェスチャーで「かばんのチャックをしめたほうがいい」と教えてくれました。彼らにとって私のカメラはとても高価なものであり、また手を伸ばせば私に気づかれずに盗むことができる状態でした。しかし、盗んで私の敵になるのではなく、諭して私の味方になってくれました。

10日間の滞在を経て、バングラデシュの人たちは自分のこと以上に周りの幸せを考え、与えられた環境に感謝していると私は感じました。

正直、バングラデシュに行く前は「きっと不衛生でお腹を下すだろう」「スリにあったらどうしよう」と思っていました。バングラデシュのことを、きっと人も環境も怖くて汚い場所だろうと馬鹿にしていました。

村の子どもたちと

村の子どもたちと

でも私は大きく間違っていました。表面的には確かに日本の方が豊かで安心して暮らせるのかもしれませんが、人や未来に対する素敵な考え方を教えてくれる人がたくさんいるのがバングラデシュです。表面的なものに表れないものは、実際に自分で感じることでしか理解できないと思います。

人から伝わる情報に100%の事実はありません。人の手を経たからにはどんな情報にも解釈が含まれます。ぜひ、バングラデシュを自分の目で見て、感じて、もっと知ろうとして欲しいです。

 

<プロフィール>
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神奈川県在住。都内大学の4年生。

<シャプラニールとの関わり>
2015年夏、大学が主催したスタディツアーでバングラデシュを訪問し、シャプラニールの活動を見学した。

 
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