【リレーコラムvol.3】子どもたちの笑顔を守りたい

0

TOP_monthly2020_essay02

 これまで出張で何度かネパールを訪れる機会を得ました。喧噪に包まれたカトマンズの街並み、手づかみで食べるダルバートの美味しさ、農村部で見た美しい朝焼けネパールでの想い出は数えきれない程あります。いちばん印象に残っているのは子どもたちの温かく人懐っこい笑顔。カトマンズで地震防災教育を行っている学校を訪問した際には、当日誕生日だった男の子が、恥ずかしがりながらもにっこりしながらキャンディーを渡してくれました(ネパールでは誕生日を迎える人が周囲にお菓子を贈ったり、食事をご馳走したります。周囲の人に感謝を伝えられる、素敵な慣習ですね)。

チトワン郡を訪れた際に、近くに居合わせて仲良くなった子どもたちと。言葉を交わしたのは僅かな時間でしたが、子どもたちと心が通じ合ったと感じたひと時でした。

ネパールの子どもたち。僅かな時間でしたが、心が通じ合ったと感じたひと時でした。

中でも忘れられない出逢いがあります。以前、カトマンズのホテルで働く10代前半少年に出会いました。同じ年頃の子どもたちが学校に通っているはずの日中の時間帯に、彼はホテルで給仕や掃除などの仕事に就いていました。雇い主によると、小さい頃に孤児となった少年を引き取り、ホテルで働かせているとのことでした。彼が直面している現実にやりきれない思いがこみ上げてきたのをよく覚えていますネパールではこのように多くの子どもたちが学校に通えず、児童労働に従事しています。私が出逢った少年のケースは氷山の一角であり、ネパールでは数十万人の子どもたちが働いているといわれています。この少年との出逢いは、大切な子どもたちの日常を守りたい。子どもたちが笑顔で安心できる社会をつくりたい、という想いをより一層強くさせました。 

シャプラニールでは、長年バングラデシュで家事使用人として働く少女が教育を受け、未来の選択肢を増やすための支援を継続しています。バングラデシュに引き続き、ネパールでも児童労働に陥るリスクの高い子どもたちとその家族への支援を開始する予定です。また、子どもたちやその家族だけでなく、雇い主や地方行政、そして社会全体の意識を変えるための活動も行います。児童労働がなくなり、子どもたちが平等に教育を受け未来を切り開くことができる社会を目指して、これからも歩みを止めずに進みたいと思います。

suzuki
鈴木香緒理(すずき・かおり)
国内活動グループ
大学で異文化コミュニケーション学を専攻後、民間企業や学校法人での勤務を経て、2014年シャプラニールに入職。広報グループ・アルバイト、海外活動グループ・ネパール担当を経て現職。

マンスリーサポーターになる

<この記事はマンスリーサポーターキャンペーン2020に際して執筆したものです。>

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterEmail this to someone

コメント

CAPTCHA