【リレーブログ】第6回:公平で質の高い教育をみんなに

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こんにちは。クラフトリンクのインターンの和田です。

リレーブログは「フェアトレード× 持続可能な開発目標 SDGs」をテーマとし、持続可能な開発へのグローバルな取り組みとして国際連合(以下国連)が設定した持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals、以下SDGs)がフェアトレードとどう関連しているのかをフェアトレードとの関連性が深い6項目をピックアップして全6回でお届けします。

今回のキーワードは「フェアトレード」

それはどのようにして持続可能な開発目標の一部を達成できるのでしょうか。フェアトレードとは、公正な貿易(Fair Trade)を行うことで、社会的に立場の低い労働者が自立して貧困から脱出し、適正な賃金の支払いや労働環境の整備や改善を通し「持続可能な発展」を目指す取り組みです。私たちは、このフェアトレードの理念に基づいた活動を40年以上行っています。そして、このようなフェアトレード活動は、SDGsの達成に大きく貢献すると考えています。

【第6回】SDGs目標4「質の高い教育をみんなに」sdg_icon_04_ja

目標4は、すべての人に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進しています。第一にすべての人に基礎教育を提供し、その上に質の高い教育の提供を目指しています。

すべての子どもに初等教育を普及するという目標は2000年以降大きな進歩がみられており、2015年には開発上地域の就学率は91%を達成しました。学校に通うことができるようになった女児の数も以前よりは増え、すべての人への基礎教育の提供に関しては、大きな成果だといえます。

しかし、開発途上地域では高い貧困率や武力紛争など様々な課題により、多くの子どもたちが学校に通い続けることができないという状態が続いています。南アジアや西アフリカでは、武力紛争の長期化によって、学校に通えない子どもの割合が増えるという事態が発生しています。

武力紛争や格差などによって生じる教育機会の不平等を撤廃することは目標4の一つの狙いであり、子どもたちへの基礎教育の提供はこれからも継続して取り組むべき課題です。また、子どもたちの基礎教育だけではなく、職業を得るために、成人が技術訓練の機会を提供されることもまた、必要とされています。

私たちの身の回りにあるモノが生産される現場では、十分に生活をすることができない賃金で働き、貧困に苦しむ生産者がいます。その中には、本来学校に行くべき年齢の子どもたちが働いていたり、収入に結びつくスキルを持たない貧困層がたくさんいます。

世界フェアトレード機関が設けた10の基準の中には、「児童労働の撤廃」や「生産者の能力向上」が盛り込まれており、フェアトレード活動は「公平かつ質の高い教育の提供」に大きく貢献しています。

シャプラニールのフェアトレード活動

目標4「質の高い教育をみんなに」の「ターゲット4.4」は以下の内容が記載されています。

ターゲット4.4
2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。

このターゲットは基礎教育の上に達成を目指している質の高い教育の提供の実現に向けて設定されました。

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SHEソープの生産者たち

シャプラニールが協働しているパートナー団体や支援しているプロジェクトの多くは、適正な賃金の支払いはもちろん、生産者が働く上で必要な職業訓練や研修制度を設けています。
シャプラニールは、バングラデシュとネパールでShe with Shapla Neerというブランドを通して、過酷な生活を余儀なくされている女性たちに焦点をあてたプロジェクトを行っています。

バングラデシュでは、様々な事情から仕事がなく、売春を余儀なくされてしまった女性たち、ネパールでは、夫の失踪や家庭内暴力により厳しい生活を送る女性たちなど、様々な困難を乗り越えた末に女性たちが始めた石けんづくりを、シャプラニールは寄り添い支えています。

She with Shapla Neerの生産者である、たくさんの女性たちの話から、このプロジェクトがどのように目標4の達成につながっているのかが伝わってきます。

例えば、1983年にバングラデシュのマイメンシンで生まれたミトゥさん(仮名)は、家が貧しかったため、学校に通わず12歳から家政婦として働かされました。15歳の時に、親に決められた相手と結婚し、二人の子どもの食費を稼ぐために売春を始めたそうです。NGOが石けん工房を始めたことを知り、自ら工房に応募をして、石けんづくりの生産者として働き始めました。石けん工房では生産者としてのスキルを学ぶことができ、収入を得られるようになったことで子ども二人を学校に通わせることができるようになりました。

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ミトゥさんのお話から、石けん作りという技術訓練の機会を得られたことはもちろん、彼女の働きたいという意思と行動力がとても大事だと学ぶことができます。「質の高い教育をみんなに」という目標の達成には、学ぶ機会を提供することだけではなく、その機会を見つけた人々の教育への関心や熱意も大切だとミトゥさんの経験が教えてくれます。

このようにシャプラニールのフェアトレード活動は、パートナー団体とともに生産者を第一に考え、適正な賃金の支払いや、手工芸品づくりの研修を行うことで、生産者自らの職業的教育と子どもたちの基礎教育の提供の実現につながります。

「公平で質の高い教育」というのは持続可能な社会の実現には教育が必要不可欠だということを再確認するための目標です。

クラフトリンクでは今後も、パートナー団体とともに、より多くの人に教育の壁を解消できるように生産者の生活向上を目指して活動を続けていきます。

今回をもって「フェアトレード× 持続可能な開発目標 SDGs」をテーマとしたリレーブログは最終回となります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

文: クラフトリンク インターン 和田愛理菜

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