だらしない話だが2日前に突然熱を出した。悪寒がしたかと思う間に熱が上がるのが判り、帰宅したときには40度を超えていたが、薬を飲むのは好きでないので、手持ちの漢方薬を飲みとにかく寝た。翌朝は若干平熱より高かったもものの、いつも通り出勤することができたし、ビールを飲みたいと思うくらいだから今は完全に復調したといえる。

久しぶりの熱のおかげでしっかり休めたのも悪くなかったが、特に実感したのは、人間の体が持つ治癒力、浄化能力である。疲れや無理が溜まればどこかでリセットしなくてはいけない。熱というのはそのリセット機能の一つを担っているのだろうと思う。だからこそ、高熱を出したにも関わらず、ではなくて高熱が出たからこそ、今私は元気になっているのだ。

ネパールの現状を見ていると、人間一人ひとりが持っている自然治癒力を、社会が発揮しなくてはいけない時期だと(希望を含めて)思わざるを得ない。

3日前、突然産業界が無期限ストライキを宣言した。マオイストによる寄付などの強制行為に対する抗議としてだ。2日めの昨日は公共交通機関も半ば麻痺していた。私立学校、銀行なども休みになっただけでなく、インターネット業者も一時的に接続を切断した。3日めの今日は市民への影響を抑えるとして、商店のみのストとなった。それでも、外出したらデモ行進の影響による交通渋滞に遭遇し、約束の時間を大幅に遅れるなどの影響は避けられない。

ネパールを外から眺めている人には何が起きているか理解するのは難しいだろう。すでに飽きるほどのストライキが、数え切れないほどのグループによって実施された。それらもどのような意思に基いて行われたのか知るのも難しいほどで、考えるだけで嫌気がするほどである。様々な思惑が交錯し、かつこの機会を利用しようとする勢力もあるのかもしれないし、事実そのようにして皆誰かに責任を押し付けあっている。そのあたりの真実は私にも判らない。

ただ、もしネパールをひとりの「人」に例えるとすれば、体の中のストレスなり無理をリセットするために自然治癒力を発揮しようとしているだと考えられるかも・・・。というか、そう考えたいと思う今日この頃である。