これから全国キャラバンが終わるまで、できる限り毎回、「キャラバン日記」を書かせていただこうと思います。ネットがつながらなかったり、バテて(もしくは飲みすぎて?)夜書けなかったりすることもあるかもしれませんが、せっかく全国各地を訪ねて講演会をさせていただくので、自分でも印象に残ったことなど、書き残しておきたいんです。

さて、本日(あ、もう日付が変わって昨日だ)、私にとって記念すべきキャラバン第一日は、栃木県宇都宮市でスタートいたしました!受け入れをしてくださったのは「とちぎかけ橋の会」。この会をとりまとめていらっしゃるのは、シャプラニールの名前の由来ともなった吉田ユリノさん。この「とちぎかけ橋の会」は、宇都宮大学の学生さんたちが主要メンバーの若さあふれる会です。

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(メモしたり、質問したり、熱心に聴いてくれた皆さん、ありがとうう)

 

ここで今日は講演だけでなく、お料理教室もさせていただきました。本日のメニューは「キチュリ」。ベンガル風カレーおじや、とでも申しましょうか。ダール豆や野菜をたっぷり入れて炊くんです。

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(料理しながらおしゃべり中)

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(これは作りかけ。これからここにお水を入れて炊きます)

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(できました!)

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(キッチン隣の和室で試食会。ビニールシートはこぼして畳を汚さないように「とちぎかけ橋の会」で用意されたもの。さすが、手馴れていらっしゃいます。)

今日のこのお料理教室、大きな鍋2つ分のキチュリを作ったんですが、そのうち1つは私が講演をしている間に「お料理班」の人たち数名が、先に作っておいてくれたんです。なので、私はテレビのお料理教室みたいに、デモ用の分を作りつつ、「そしてこちらが30分煮込んだあとのお鍋です」と示すことができました。

皆さん和気あいあいとして、学生さんたちもみんな気負わず自然体でイイ感じ。宇都宮大学には学内サークルとして、「とちぎかけ橋の会」の学生メンバーによる「KAKEHASEEDS」というサークルもあるんです。今日司会や最初の挨拶をしてくれたのも、そのKAKEHASEEDSのメンバーでした。

講演とお料理教室のあと、居酒屋で懇親会もありました。そこで学生の皆さんといろんな話をしたんですが、その中で印象に残ったのは隣に座ったYさん、その隣にいたUさんと話した「幸せってなんだろう?」という話。”途上国”と”先進国”、どっちが幸せなんだろう?モノがあって便利なことが幸せなのかな。

隣に座ったYさんは、自分の経験も交えて意見を話してくれました。

「うちは兼業農家で子どもの頃、経済的にけっこう大変だったんです。ほかのクラスメートの家にはファックスとかいろんな電気製品がいっぱいあったけど、うちにはなかった。でも、ひとつ新しい電気製品が家に増えるときの喜びは、クラスメートより私の家のほうが大きかったと思います。みんなにとっては『あることが当たり前』だったと思うから。途上国と先進国も同じかもしれない。『モノがあるのが当たり前』って、実は喜びが少ないかも。ないところから手にいれるほうが、手に入ったときの幸せは大きい。だから『幸せ』ってお金じゃないと思う。」

自分の言葉でこんな本質的なことを語れるYさんは素晴らしいと思いました。

「かけ橋の会」の学生さんたち、しっかりした3年生も、これからどんどん伸びそうな2年生も、そして自分の思いがまだなかなか言葉にまとまらなかったりしてもどかしそうな1年生も、みんなとても魅力的でした。

そして若い人たちの自主性に任せつつ、うまーくファシリテートしているユリノさんと天知さんというおとなのお二人の、若者たちとの距離の保ち方も絶妙でした。

「とちぎかけ橋の会」の皆さん、ありがとうございました。またお会いしましょうね!