私が担当している活動を少しご紹介しましょう。

2013年から本格的にはじまった(計画は2012年から)、
「家事使用人として働く少女たちの置かれている状況を広く伝えるキャンペーン」。

2013年は「ほうきではなく、本をください。」というキャッチコピーの
ポスターやステッカーをリキシャやバスなどに貼ってメッセージを発信しました。

この活動は、シャプラニール・ダッカ事務所が中心となって行ったのですが、
同じような問題に取り組んだり、関心のあるNGOや学生グループの協力を得て、
実施することができました。

また、キャンペーンが終わった後には、それらのNGOに集まってもらって
ワークショップを開催。
家事使用人として働く少女たちの置かれている状況を変えるために
一緒にどんなことができるか考えました。

そして、2014年。
(この辺りから私が引き継いでいるのですが・・・)

2013年に出会ったバングラデシュのNGO・6団体と月に1~2回程度のペースで、
具体的に何かできるか、この写真のように話し合いを始めています。

WorkingGroup.jpg2013年のワークショップで出たアイディアがベースにはなっていますが、
たとえば、
メディアが家事使用人として働く少女たちをどのように伝えているか
ニュースクリッピングをしよう、とか、
子どもの権利条約や国際労働機関(ILO)の条約を学ぶ合同研修会を行おう、
といったアイディアが出ています。
もちろん、6月12日の児童労働反対世界デーに向けたキャンペーンについても
アイディアが出ています。

この話し合いの中で、参加者が一斉に私を見る瞬間があります。
それは、予算の話のとき。

ダッカ駐在員の肩書は、英語で「Fund Raising Coordinator」なのです。
日本語で言うと「資金調達調整員」とでも言うのでしょうか。

「この日本人はFund Raising(資金調達)担当でしょ。
この活動のお金も、どっかから集めてきてくれるよ。」
とか、なんとか、ベンガル語で話しています。
他団体の、この肩書に対する期待が高いこと、高いこと。

取材して原稿を書いたり、フェアトレードに関わったり、
と寄付をはじめとする支援を得るための活動に関わっていることは
確かですが、それは日本の皆さんに向けて行っていること。

私の役割を知っているダッカ事務所の同僚が、冗談を交えながら、
訂正してくれていますが、そろそろ自分で誤解を解かなければなりません。

まずは、「この肩書きは、日本での肩書き。
バングラデシュではFund Raising(資金調達)をしない
Fund Raising Coordinatorです。」と自己紹介することにしました。

しかし、
バングラデシュでも寄付や支援を集める、
正真正銘のFund Raising Coordinatorを目指してみたい、
と密かに思う石井なのでありました。

ダッカ駐在員
(Fund RaisingをしないFund Raising Coordinator)
石井大輔
2014/01/26