明日から、2人の東京からの出張者やダッカ事務所のスタッフ数名と共に、5泊ほどマイメンシン県イショルゴンジ郡の農村に調査に行く予定。今荷造りしているところなんですが、政治状況が不安定な中、果たして行けるか、行っちゃって帰ってこれるか、どうも微妙な状況です。

というのは、アワミ連盟率いる14党連合が、大統領が主席顧問をつとめる選挙管理内閣の中立性を見極める、と言っている期限が明日までだから。彼らの要求を明日までに果たせなければ、あさって12日からまたダッカの囲い込みや道路封鎖などを決行する、と言っているのです。

明日までに選挙管理委員会の委員長が辞任するなど大きな動きがない限り、12日からまた荒れるのはほぼ確実。このところアメリカ大使やEUの代表などもBNPとアワミ連盟のトップを訪ねて「暴動は避けて平和で公正な選挙を」とプレッシャーをかけていますが、それがどこまで歯止めになるか。木曜日に大統領が、「今の内閣(選挙管理内閣)は大統領制内閣の形をとっている」といった意味のよくわからない発言をしたため、ますます暗雲がたちこめてきました。

村の結婚式の受付.jpg村の中に入ってしまえばそれほど問題はないと思うのですが、問題はマイメンシンとダッカを結ぶ幹線道路が封鎖されたり、路上で暴動があったりしてダッカに戻れなくなること。出張者は帰りの飛行機もあることだし、戻れなくなったら大変。まあよっぽど無茶苦茶に荒れない限り、裏道を通って夜中に走ればまったく帰ってこれないこともないとは思うんですが、どうにも状況が読めません。

前の前の選挙、つまり10年前には、1ヶ月連続ホルタル(ゼネスト)などということもあったようだし、アワミ連盟は今回政権がとれなかったら2期政権から離れることになってしまうので、必死のはず。大統領はすでに軍のリーダーたちに「万一の場合」の協力を呼びかけていて、まあ何があってもおかしくはない状態。

うーむ1ヶ月イショルゴンジに足止め、なんてことになっても困るしなあ。ぎりぎりまで明日の状況を見て判断するしかないですが、先輩たちと農村泊り込み調査なんてなかなかない機会なので中止するのも悲しいし。この辺の判断はなかなか難しいところです。そもそも最初からこんな時期は避ければよかったのでしょうが、諸般の事情でこの時期しかできるときがなかったんですよねー。

イショルゴンジに行ってしまうと、テレビも国営放送1チャンネルしか見られないし、インターネットもできないので、情報収集は携帯電話が頼り。携帯の充電器を忘れないようにしなければ。