バングラデシュの紅茶園労働者の話(4) The Story of Tea Workers・4

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 バングラデシュの紅茶園労働者の現金ベースの日当は、インドやスリランカの労働者たちのそれと比較すると低い。例えばインドの労働者は一日2.5ドル相当、スリランカの労働者は4.5ドル相当を受け取っている。またインドの労働者たちは、給与以外に食糧
配給、医療サービス、住宅、教育、退職金、賞与、報奨金などが提供されている。

 <写真:労働者とその家族が住む家 このエリアで見た中でも状態がかなり悪い方>

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 興味深いのは、生産に関わるコストが低いバングラデシュ産紅茶の市場取引価格が、インド、スリランカ、ケニアのそれに比べると高くなっていることである。バングラデシュの単位あたりの生産性が低いという事実はあるものの、紅茶園労働者の賃金が低く抑えられていることの言い訳にはならない。バングラデシュの労働者たちにはもっと高い賃金が支払われてしかるべきである。

 灼熱の太陽のもと、また雨にぬれながら仕事をし続ける人々の労働環境悪さも問題の一つである。茶摘をする女性は、退職するまでの30から35年間、そのほとんどの時間を立って過ごす。茶摘の仕事は通常日曜を除く毎日、朝8時から夕方5時まで行われる。昼食休憩を除いて78時間の仕事である。少しでも収入を増やすためには、更に働かなくてはいけない。

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 教育は社会から疎外されている紅茶園労働者にとってコミュニティ全体を良くしていくための足がかりである。紅茶園の中に学校はある。バングラデシュ紅茶局の調べではパンチャグラを除くバングラデシュ全国において、156の紅茶園の中に188の小校があり366人の教師、25,966人の生徒が在学している(2004年)。雇用側が教育の機会を提供しているといっても、紅茶園にある学校の数は非常に少ない。

 最近ではNGOが少なからぬ(紅茶園労働者の子どもを対象とした:訳者注)数の小学校を運営している。しかしその質は十分とはいえない。過半数を大きく上回る数の子どもたちが、紅茶園の外の職に就けるだけの学力を身に付ける前に学校をやめて、結局紅茶園の単純労働者になっていく。

(続く)

出典:フィリップ・ガイン(SEHD) 
The Story of Tea Workers* Philip Gain (Society for Environment and Humane Development )注:写真はすべて2011年8月インド西ベンガル州の紅茶園にて撮影したもので、本文(バングラデシュの紅茶園)とは関係ありません。

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