■サイクロンの爪痕

サイクロン被災者救援活動を実施している地域のひとつ、ショロンコラ。

そこは、川沿いにありあの規模のサイクロンがきたらひとたまりもない。ということが一目瞭然であった。

この地域は、インド政府が家の再建を実施することを発表しているがまだ何も始まっておらず、ほとんどの家の屋根はビニールシートのままである。

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魚の干物をつくっている臭いがする。船の修理をしている人がいる。網をなおしている人もいる。

この地域の主な仕事である漁は、サイクロンで大きなダメージを受けた。船や網がなくなり、魚の数も減っていることだろう。しかし、彼らは漁をして生活をしていく。

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■自分の足で立つ

サイクロンがやってきたとき、レハナは家の裏にある木に登り、子ども2人を両脇に抱えて風と水の勢いに耐えていた。しかし、水の勢いはすさまじく、1人の子は水に奪われてしまった。夫も流されてしまった。レハナはどうすることもできず、娘を抱えたまま、夜明けを待つしかなかった。

翌日、夫と息子の遺体が見つかった。2人の遺体は、夫が家を建てようと考えていた土地に埋葬した。

サイクロンから4カ月。

夫と子どものお墓の脇には、夫が世話をしていた野菜が立派な実をつけている。

今、レハナは家でミシン縫製の仕事をはじめた。サイクロン直後、夜になると怖がって眠れなかった娘のライラは今、毎日学校に通って友だちと元気に遊んでいる。

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少しずつ、自分自身の足で立ち、歩き始めている。

復興支援、私たちになにができるのだろうか。

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