ダッカ事務所長の藤崎です。

シャプラニールでは「ステナイ生活」という名前で、不要になった本や書き損じはがきを集めている。集まった物品を専門の業者に買い取ってもらうことで、現金化し海外活動へ使うという新しい資金調達の形だ。捨ててしまえばゴミとなってしまうものに命を吹き込む活動ともいえる。

同様の取り組みをダッカ日本人学校(以下JSD)でも行っていることを知り、5月24日活動の様子を見せてもらうために訪問した。きっかけは昨年4月に発生したネパール大地震だった。バングラデシュ在住の日本人から寄せられた支援の中にJSDからの寄付10,000タカも含まれ、生徒たちが廃品回収をして集めたお金であることを聞いたのだ。

生徒による寄付贈呈の様子(2015年9月)

生徒による寄付贈呈の様子(2015年9月)

ダッカ日本人学校の歴史は古く、創立40年を越え、現在幼稚園児から中学生まで約40名が在籍する。生徒によって構成される委員会が3つあり、廃品回収はボランティア委員会が行っているという。今年のボランティア委員は5人。全員が小学生だそうだ。

廃品回収には準備を含めて1ヶ月近くかかる。まずチラシを作り、在校生の保護者や日本人会を通じて広報を行う。1週間の回収期間で集まった物品は、委員と先生で分別作業を行い、まとめたものを業者に買い取ってもらう。2社から見積もりを受け、高い業者と取引をするそうだ。買い取り額は1回につき5,000タカ(約6,800円)くらい。多い時には7,000タカ(約9,600円)にもなるという。

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集まった物品を生徒と先生が協力して分別する

集まったお金をどこに寄付するかは委員で話し合いをするそうで、生徒たちが考え行動するという自主性が尊重されていることに感心した。

委員長のコウ君(6年生)は、今年3学期に転校してすぐに入ったボランティア委員会の活動が面白かったので、今年も委員を続けることにしたそうだ。図書室/図工室の整理整頓や、去年から始まったJSDブックオフ(古本リサイクル)といった新しい取り組みがおもしろいという。難しいと感じるのはボランティア委員以外の生徒を活動にどうやって巻き込むかという点とのこと。

話を聞いていると、みんな真剣に取り組んでいる様子が伝わってきて、どんどん応援したい気持ちになった。まず出来るのは広報から。

ということでダッカ在住のみなさん、JSDの廃品回収に協力よろしくお願いします!!

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