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食事に気を遣うのは男性!?

残暑お見舞い申し上げます。7月末から続いた来客ラッシュのせいか、それとも「長い夏」の疲れが出たのか、先週半ばから体調を崩し週末は家から一歩も出ず、テレビを見ながら寝巻きでゴロゴロ。ふと気がつくと仕事中に口ずさんでいるほどヒンディー流行歌に詳しくなっていた。そんなおまけはあるものの、週明けになってからも体調は今一つ。鼻歌うたいつつも食欲減退、体力低下の夏バテ状態の今日この頃。皆様いかがお過ごしですか。

さて、ご存知の方もいるかと思いますが、ダッカ事務所にはバングラデシュ人の女性スタッフが2人います。超難関ダッカ大学の修士号を持つ2人はイスラム教徒とヒンドゥ教徒、既婚(子ども1人)と未婚、都会育ちと地方都市出身。それぞれに異なったバックグラウンドを持ち、バングラデシュの文学や歌に始まり、宗教、社会問題等々を彼女たちの目線で語り、また時にはサリーとブラウスの色合わせをも手厳しく批評してくれる、いわば私の「バングラデシュ科」の先生のような存在である。(要は女3人集まっておしゃべりをするということなのだが)コースもそろそろ終了間近になった今日、またまた新しいことを彼女たちから教わった。食欲が湧かないから料理をする気にもならない…と愚痴ともつかず私が話していた時のこと、「バングラデシュでは女性と男性を比べると男性の方がきちんとした食生活を維持すると言われている」と二人が口を揃えて言ったのだ。

私から見たら明らかに「えー、どうして?(異議多いにあり!)」である。だって、バングラデシュの男性ときたら過保護もいいとこ。例外ももちろんあるが、炊事洗濯は母親任せで大人になり、一人暮しが一般的でないこの国では結婚すれば妻(またはお手伝いさん)がまたまた全部「お世話」をしてくれるのが当然。しかも口だけは達者ときていて、料理も出来ないくせに「今日のカレーはスパイスの使い方が悪い」「ダール(豆スープ)がまずい」とのたまう男性スタッフがダッカ事務所にもウヨウヨいるので、時々「だったらお手本見せて」と嫌味を言いたくなる。私がバングラデシュで再び仕事をすることがあればJICAの専門家となって、男子生徒の家庭科履修を小学校で義務化するよう政府に働きかけようかと真剣に考えるほどひどい状況なのだ。なのに「男性のほうがまめ」だって?!

しかし、その後彼女たちから話を聞いて、私の?!は消え納得に変わっていった。この言い回しの裏には「女性は家族や他の人のことを思いやるばかりに自分の世話がおろそかになり、男性はえてしてその逆が多い」という意味が(皮肉が)こめられているそうなのである。家族がいればバランス良い食事を作らなきゃと思うけれど、今日は一人だから何でもいいわ、と手を抜いてしまう気持ちに心当たりのある女性は多いのではないだろうか。男性は○○である、女性は○○である、という十把一からげにした表現は良くないことは分かっているが、そもそも食事を作るのが女性の分担となっており、多くの男性が当然のこととして考えている現実とそれを支えている考えの本質を鋭くついた(と私は思った)この話を聞いてなにやら痛快な気分になり、バングラデシュの女性の頼もしさ感じている。そしてこの後、ジェンダーがどうして作り上げられていくか、それと家族・社会の関係、果てはミスコン全盛のバングラデシュの今にまで話題が広がっていったが、スペースの関係上残念ながらここでは割愛する。

さてさて、今日は何を学ぼうかな。

(2003年8月27日)

バックナンバー

第一回:秋がやってきた(2002/10/25)
第二回:憧れの旅人〜南インドへ〜(2003/2/20)
第三回:これって失敗?(2003/2/23)
第四回:トラブルクッキング…?(2003/7/3)
第五回:食事に気を遣うのは男性!?(2003/8/27)
第六回:バングラデシュこんな事、あんなモノ(2003/9/30)

藤ア文子(ふじさきゆきこ)
ストリートチルドレン支援活動の担当や、現場での活動の様子を日本の支援者の方々へ伝えたり、日本からの訪問客の対応等を行う。

 

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