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そぞろ歩きはダッカ市民の楽しみ
〜デートとお出かけのメッカ、国会議事堂近くの公園を歩く〜
こちらへ来てから、移動は事務所の車とリキシャに頼る日々。東京で駅の階段を駆け上がったり、時々山歩きしたりしていた頃に比べ、運動不足は募るばかり。そこで、プロフィールにも書いたのですが、最近公園でのウォーキングを始めました。
私が時々歩きに行くのは、国会議事堂裏(前と言いたい雰囲気ですが、建物の正面は反対側なので、裏)の公園。アメリカの建築家、ルイス・カーンの代表作という幾何学的なデザインの建物の周囲に、芝生が広がり、池や噴水が配され、通路も整備されていて、ダッカのではもっとも広々して気持ちのいい公園です。ここは事務所から徒歩10分、夕方は家族連れやカップルでにぎわうところなので、明るいうちなら安心して歩けます。日中の暑さが和らいだ頃、湿気をたっぷり含んだ「ぬるい」と「涼しい」の間ぐらいの風を受けながら歩くのは、それなりに快適。
洋服だと目立つので、ウォーキングのスタイルはサルワール・カミーズにソックス、スニーカー。似たような格好のバングラデシュ人女性もけっこういて、「あ、あなたも歩きにきたのねー」とお互い横目で見ながら確認。一人で歩いている外国人の女性などほかに見当たらないので、どんな格好をしていてもやはり目立つらしく、珍しそうにじーっと見られたりしますが、かまわず澄まして歩きます。こちらも周りの人を観察しながら歩くのが楽しみ。
この公園に夕方集っている人たちは、ほぼ以下のようなパターンに分かれます。
- そぞろ歩きを楽しむお出かけ家族連れ
- 友達どうしのお散歩
- 運動不足解消のウォーキング組
- デートする若いカップル
- 集まる人を目当てに商売する人。
1.は、小さい子ども連れの家族も多く、よく似た親子とおじいちゃんなど一家5、6人が一緒に歩いていたりするのは微笑ましいものです。休みの日である金曜日の夕方などは、おしゃれしてお出かけしてきたな、という一家もよく見かけます。
2.は男どうし、女どうしの若者グループ。青年グループは可愛い女の子グループとすれ違うと、ちらっと振り向いたりしています。池に入ってキャッキャやってるのもこの人たち。たまに男女混成グループもあり。
3.はちょっとお腹の出たおじさん(たいてい一人で歩いている)や太めのおばさん3人組など。おばさん3人組のパターンには、頭からブルカをすっぽりかぶっているけど足運動靴、というグループもあり。女性一人で黙々と歩いている人は、たいていキャリア女性っぽい感じの人。ジョギングしている人は男性には時々いますが、女性のジョギングはいまだかつて見たことなし(なので私も走る勇気は出ません)。
4.のカップルたちは池の端に座りこみ、ずーっと話し込んでいます。週末はこの池の端が京都の鴨川状態。カップルが等間隔に点々と座ってデートを楽しんでいます。
そしてなかなか逞しいのが5.の人々。主な販売品目は、冷たいミネラルウォーター、ポップコーンのように歩きながら食べられるムーリー(炒り米)、炒ったピーナツ、どピンクの綿飴、そしてアイスキャンデー。それに加えて体重計を地面に置き、その前に座り込んで道行く人に「体重計って行きませんか〜」と呼びかける商売も。体重を計るサービスは、1回1タカ(2円弱)。これをやっているのはたいていが少年です。だいたい暇そうにしていますが、今日はちょうど私の前を歩いていたおじさんが「よっしゃー、じゃあ君のところで計っていくか!いくらだい?」とおどけながら体重計に乗り、男の子は照れくさいけど嬉しい、という顔で笑っていました。
夕方6時過ぎ、夕日が傾き始めると、国会議事堂のほうでラッパの音が聞こえ、緑の地に赤い丸の国旗がスルスルと降ろされるのが見えます。そうすると、公園に集う人々もそろそろ家路につく時間です。
(2005年6月25日)
第一回:急速に変貌するダッカ(2005/6/14)
第二回:そぞろ歩きはダッカ市民の楽しみ(2005/06/25)
第三回:ベンガル語と格闘しつつ仕事開始!(2005/08/07)
第四回:土曜の午後はプロボルトナで(2005/08/07)
第五回:ジュート収穫の季節(2005/09/08)
第六回:ラマダン(断食月)が始まった(2005/10/27)
第七回:パキスタン大地震、バングラデシュでの反応は?(2005/11/01)
第八回:若者が始めた「我らバングラデシュ」バンド(2005/11/30)
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