シャプラニール=市民による海外協力の会
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シャプラニールについて

藤岡ダッカ事務所長のブログネパールに2006年2月より赴任。よろしくお願いします。

特定非営利活動法人
シャプラニール=
市民による海外協力の会(地図・住所
〒169-8611
東京都新宿区西早稲田2-3-1
早稲田奉仕園内
TEL:03-3202-7863
FAX:03-3202-4593
メールでのお問い合わせ

 

 
 

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2006年06月28日

 わくわく一泊出張~準備編

今週の金曜日から一泊で出張を予定している。到着早々から連続ストライキと外出禁止令が続き、4月は家を出ることもままならなかったが、4月の民主化運動の後、少しずつ政治が動き出し、治安(マオイスト)の問題も大分良くなってきた。そのお陰で、ネパールに赴任して4ヶ月目にして初めてのカトマンズ盆地脱出となる。と言っても、カトマンズのお隣のカブレという郡に行くだけなんだけど。

今回はシャプラニールの活動地ではなく、ネパールのNGOの活動現場を勉強のために見せてもらうことになっている。カトマンズでも勉強できることはもちろん沢山あるが、ここに居るだけでは農村の様子は判らない。早く外に出てみたいとずっと思っていたが、ようやく実現の運びとなった。

移動は車(レンタカー)になるが、途中少し歩くところもあるらしい。となると荷物を背負える方が良いだろうと考え、バックパックを購入することにした。今日はちょうどカトマンズの街中まで行く用事があったので、帰りに観光客用のゲストハウスやみやげ物屋が集中するタメルに寄ってみる。トレッキング客も多いネパールでは、本格的な登山用品を置いている店も多く、2、3泊ならこれで十分という大きさのものが見つかったのですぐに購入。

事務所に帰って、他に何が必要かスタッフにあれこれ聞いてみた。
「ミネラルウォーターは持って行ったほうがいいんじゃない」
「虫(ダニとか?)にやられたりしないように、薄手の寝袋を持って行ったほうが良いよ」
「あ、蚊帳も持って行ったら?でも蚊取り線香は臭いを嫌う人もいるから止めておいた方が無難かも」
「歩きやすいクツかサンダル持ってる?」
「ノートとペンも入れるんだよ」
みんなとても親身になって考えてくれて、本当に感謝。

時々、仕事で行くんだと自分を戒めなくてはいけないほど、わくわくしてきた。まるで遠足気分。明日の荷造りが楽しみだ。




投稿者: 藤崎 日 時: 22:38 | | コメ ント (0) | トラッ クバック (0)

2006年06月27日

 今日見つけたちょっと良い話

先日藤岡ダッカ事務所長がワールドカップフィーバーでバングラデシュの盛り上がりについて書いていたが、こちらネパールも負けていない。大きめのホテルやレストランでは「大画面でサッカー観戦ディナー」なんてのを大々的に宣伝し、私の大家(女性)も大ファンで、毎晩深夜までテレビ観戦している様子。この前会った時には「夜中に起きてブラジル戦見ちゃったわ」と言っていた。

ビハールのサッカー少女1.jpgそんなワールドカップな今日この頃、BBCのウェブサイトで南アジアのニュースを見ていたら、「(インドの)ビハール州のサッカー少女たち」(Bihar’s Football Crazy Girls)というタイトルが目についた。

ビハールの小さな村からインドナショナルサッカーチーム(女性)に3人が選ばれ、州レベルでは7人がプレイをしている。しかも、4年前には村の女性サッカーチームが全国優勝しているというのだ。これだけの人材を輩出している村なのに、財政的な支援はほとんどない。でもこのバラウニ村のサッカー少女たちは逆境をものともせずサッカーに明け暮れる毎日だ。それを見守る親の目も温かい。


ビハールのサッカー少女2.jpg 「私たちは食事して、サッカーの練習をして、あとはサッカーを吸って生きているの」
女性チームのキャプテンモウサミはこう言っている。そして今村の名前をバウラニからバウラニ・スポーツ村へと変更しようという話も出ているそうだ。

村の少女たちが、いきいきと村の広場を走り回っている様子が目に浮かんできませんか?最近南アジアのニュースと言えば、テロ事件、外出禁止、ストライキといった暗い話題ばかり。ちょっとおとぎ話めいたこのニュース、皆さんも一度是非ご覧下さい。

写真はすべてBBC Newsより




投稿者: 藤崎 日 時: 21:00 | | コメ ント (0) | トラッ クバック (0)

2006年06月26日

 頭のなかがグチャグチャ

ここ数日、原稿書きの仕事をしている。締め切り破りが常習の私としては、明日の締め切りを前に頭を悩ませていること自体、ものすごい進歩なのだが、後に迫っている仕事を考えるとそうそう楽観的にもなっていられない。

頭を悩ませる一番の原因は、文章の構成も出来上がらないうちに書き始めてしまうことにある。日頃、一緒に仕事をしているスタッフに「まず全体図を確認してから細部を確認していきなさい」なんて偉そうに言っているが、実はそれが必要なのは私なのだ。

明日の朝になったら原稿が書きあがっている、なんて奇跡は起こるはずもない。これからしばらくコンピューターに向かってうなるしかないか。夜は長いし、雨音でも聞きながらああでもない、こうでもないと考えるしかなさそうだ。




投稿者: 藤崎 日 時: 21:45 | | コメ ント (0) | トラッ クバック (0)

2006年06月24日

 シアワセな生活

野菜の露天売り.jpg今日は仕事が休みだったので、12時過ぎに近くのマーケットまで野菜を買いにでかけた。昨日のブログでも書いた「大きめの通り」は、いつもずらりと並んだ野菜の露天商がいるのだが、日中は日差しが強いので昼間(12時過ぎから3時頃まで)は店をたたんでしまう。私が出勤する8時半頃には大勢の買い物客で賑わっているが、今日は私が外に出たときはもう誰もいなかった。そこで、そこから歩いて3分ほど先にあるお店に行ってみた。

最近は家にお手伝いに来てくれる女性に買い物をもっぱら任せているので、自分ではあまりしていない。久しぶりに行くと野菜の顔ぶれも代わっていて面白かった。一人暮らしなので野菜を買うのは少しずつにしておきたい私にとって、量り売りのネパールのシステムはありがたい。


今日のお買い物.jpg保存のきくタマネギは1Kg、キュウリは切って塩とレモンをかけるだけで立派なサラダになるから500g、めずらしいのでチンゲン菜も買っておこう。今晩は日本から持ってきた干しえびと一緒にあんかけにでもしようかな。さて、お金を払おうとしたら目に付いたものが…。
なんと枝豆だ!うれしさのあまり絶句。

お店の女性に値段を聞くと1Kg30ルピー(50円)とのこと。とりあえず味見のつもりで250gを購入。家に帰ったらインターネットで「おいしい茹で方」を検索してみよう。

枝豆と麦茶.jpg農畜産業振興機構ALICの野菜情報によると
「えだまめを茹でる前に莢を塩でもみ、たっぷりのお湯で茹でましょう。茹で上がったえだまめは、ざるに移しすばやく冷やします。早く冷ますことで、余熱による茹ですぎや莢の色が変わることも防げます」
とのこと。このページ栄養素などの情報もあってなかなか使える。ちなみに、別のサイトでは早く冷ますにはうちわなどで扇ぐのも良いと書いてあったが、うちわがなかったのでその場にあったネパール政府発行のNational Plan of Action plan for Childrenの助けを借りた。

そのお陰で茹で上がった枝豆はこんな感じ。どう?

期待を裏切らないおいしさだし、ALICの書いていた茹で方に従ったのが良かったのかもしれない。

残念ながらそばにあるのは良く冷えた麦茶であって麦酒ではない。大きな仕事を宿題として持ち帰ったので麦酒を飲むのは夕方までお預け、と思ったらもう夕方。ビール片手に仕事をするものシアワセか…。




投稿者: 藤崎 日 時: 15:36 | | コメ ント (3) | トラッ クバック (0)

2006年06月23日

 隣のギター小僧

私の家(アパート形式)は大きめの表通りから入り組んだ小道を150Mくらい入った突き当たりにある。どう開発されたのかわからないが、この小道の前後にある2本の小道(結構間隔は空いているのだが)がすべて私の家の辺りを目指す様に延びている。といってもこの3本の道は決してぶつからず、行き止まりになったり、その先に続いたりと思い思いなことをしている。

右隣はアメリカ人の夫婦が住む一軒家。お父さんが屋上でよく2歳くらいの男の子をも水浴びさせている。
裏にある一軒家には3人きょうだいが住んでいるようだ。お互いに後ろを向いて建っているので、はっきり確認したわけではないのだが、3月のホーリー(春の訪れを祝うヒンドゥのお祭り)で、3人の子どもが屋上に出て隣の家と水かけ合戦をしていたのを見たので勝手に決め付けた。その観察によると、一番上は男の子。16、7歳といったところか。2番目は14、5歳の女の子、おしゃれが一番気になる年頃と見た。そして3番目は10歳くらいの女の子、朝からお手伝いをよくするとても良い子だ。

長男君は昼間からハードロックをがんがん鳴らしたり、夜はギターをかき鳴らしたりと、音楽に夢中の様子。次女はこのお兄ちゃんととても仲が良く、彼がギターを弾き始めると一緒に歌っている。サビの部分だけを何十回と繰り返すのは勘弁してほしいが、仲良くおしゃべりしている姿(はもちろん見えません。想像だけ)はとても微笑ましい。

外出禁止令が出されていた4月のある日、友人を集めてバンドの練習を始めたときにはさすがにぶったまげたけど、停電の夜にちょっとメローな曲が聞こえてくるとこちらまで優しい気持ちになれたりする。

あ、また聞こえてきた。

ということで今日はこの辺で。金曜の夜だもの、ゆっくりと音楽を堪能させてもらいます。




投稿者: 藤崎 日 時: 22:35 | | コメ ント (0) | トラッ クバック (0)

2006年06月22日

 雨雨、降れ降れ

雨の日イメージ.jpg日中はすっきりと晴れ渡っていたのに、夕方から雨が降り始めた。働く子どもへのインタビューのために早めに事務所を出て、家にたどり着いた途端にポツリポツリと大粒の雨。ついでに涼しい空気も一緒に持ってきてくれたのでとても嬉しい。

今、ネパールは稲の作付けの真っ盛り。雨期に合わせて作業を始めるのだが、先週まで約2週間位雨が降らなかったので、農業をやっている人が心配していたという話を聞いていた。ここ2、3日まとまった雨が降っているので、これで農家の人も少し息がつけるかもしれない。

先日新聞で、カトマンズの降雨の8割近くが地下に浸み込むことなく流れてしまっているという記事を読んだ。その結果地下水の低下が起きているという。カトマンズの家庭の多くは上水(水道水)と井戸水を併用している。食事や飲料用に上水、掃除や洗濯、トイレには井戸水という使い分けをしているが、それでも乾期の終わりにはダムの貯水が枯渇して深刻な水不足&停電に悩まされる。急速な開発によって地面の大部分が舗装されてしまったことと、また人口増加のため使用される水の量が増えたことが原因らしい。

水道水は常に供給されているわけではなく、地域によって時間が割り当てられている。その時間を狙って家の地下に作られたタンクに水を貯めなくてはいけない。しかも単に蛇口をひねるだけでは水圧が低すぎるので、どこの家庭もポンプを使って水を誘引している。そんな時間に停電が重なると本当に大変だ。

雨水活用を促進することで多少なりとも水不足が解消できるであろうと新聞の記事では締めくくっていたが、私も同感。チャンスがあったら大家さんにお勧めしてみようと思っている。

と書いたところで本当に停電が起きてしまった。(コンピューターはラップトップなのでバッテリーで動いてくれている、感謝)ワールドカップサッカーで電力需要が急増しているのか、それともサッカーに夢中になりすぎないようにという配慮か分からないが最近夕方になると停電が良くおきる。

今日もろうそくの灯りで夕食を食べる羽目になりそうだ。やれやれ。




投稿者: 藤崎 日 時: 18:58 | | コメ ント (0) | トラッ クバック (0)

2006年06月20日

 停電の夜に

これは私が大好きな本のタイトルである。イギリス生まれアメリカ在住のインド系作家ジュンパ・ラヒリの作品で、人生の何気ない瞬間に感じる思いを巧みに描いた美しい短編集だった。

ずいぶん前に読んだのではっきりとは覚えていないが、確か登場人物のほとんどがインド人。ただ、インド生まれの一世とアメリカ生まれの二世など、その生い立ちや現在の生活状況が多様な人物が、アメリカという地でそれぞれの思いを抱えて生きていく様を淡々と描写している。私が強くひかれた理由の一つは、登場人物がアメリカとインドという二つの世界になんとか折り合いをつけようとする姿が、バングラデシュと日本の生活を経験している自分に重なったのだろうと今になると思う。彼女の両親がベンガル人ということで、随所にベンガル語やベンガル人らしい振る舞いが描かれているので、その点でも親しみを感じながら読んだものだ。

とまあ、なぜこの本のことを書いたかというと、今日家に帰ったら停電だったので、ろうそくを点けて灯りを見ていたら思い出したという次第。

表題にもなった「停電の夜に」は本当に美しい(哀しくもある)作品なので、チャンスがあったら是非読んでいただきたい。ちなみに、ジュンパ・ラヒリはこの後“The Namesake”という本も出している。こちらもお勧め。




投稿者: 藤崎 日 時: 20:45 | | コメ ント (3) | トラッ クバック (0)

2006年06月18日

 ぼくはテレビ

テレビ君.jpg 日本のみなさんこんにちは。ぼくはテレビです。

この世に誕生してからまだ100年にもならないけど、世界中でぼくを楽しんでくれる人がいます。たくさんの部品を使って作られるので、ちょっと高いから、「おまえは金持ちの人のためにあるんだろう」と厳しいことを言うひともいます。電気やバッテリーがないと動けないので、大きな町にたくさんいるのは事実だけど、そう言われるのはちょっと悲しいです。

映画やドラマ、世界のニュースなどたくさん楽しい番組をみんなのところに届けます。テレビが始まると、子どもたちはおやつや食事を食べるのも忘れてぼくに見入ってしまいます。楽しくていっしょに踊りだす子もいるんだよ。だけど、ぼくをあんまり見ていると目が悪くなってしまうから、宿題や家の手伝いを済ませてから少しだけぼくを見てね。ぼくもみんなが楽しめて、ためになることを伝えるからね。

ぼくはネパールの小学校3年生の教科書の第2課に出てくるんだ。教科書は「言葉の海」っていう題がついていて、どんな世界が広がっているんだろうって見ているだけでもわくわくしてくるよ。とんち話やネパールの昔話、有名な詩人のこと、ネパールの国なども書かれている。

ネパール昔話?.jpg3年生の教科書.jpg

最近はぼくたちの事を読んでネパール語の勉強をしようとする日本人もいるみたい。でもね、この人勉強したことをすぐ忘れちゃうし、ぼくたちの話を読んでいても眠くなっちゃうみたいですぐ寝ちゃう困った人なんだ。もう少し努力をした方がいいと思うんだ。じゃないとネパールの子どもたちに笑われちゃうよね。

さあ、今日はこの辺で。また面白い話があったらみんなに教えるからね。じゃあまた!




投稿者: 藤崎 日 時: 10:49 | | コメ ント (0) | トラッ クバック (0)

2006年06月17日

 まだまだいける

最近暑い日が続いている。

今日のカトマンズの最高気温は31.0℃。日差しが強いので外にいるとかなり暑く感じるが、湿度は70%前後だから日陰にいれば十分涼しい。しかも夜は気温がぐっと下がるので、油断をしていると明け方には体が冷えて目が覚めることもある。

暑さの感じ方は人それぞれだが、私はジーンズをはく気になるかどうかで暑いかどうかを計る一つの目安にしている。ジーンズ度と勝手に呼ばせてもらおう。これから雨期が始まり不快指数がぐっと上がるということなので、少しずつ下がっていくのかもしれないが今のところ私のジーンズ度は100%だ。

カトマンズでは最近は7分や8分丈の短めパンツが流行していて、ジーンズを折り返してはいている若い人たちの姿も良くみかけるが、まだしばらくはジーンズ度100%のシーズンが続きそうな予感がしている。

2006年6月17日




投稿者: 藤崎 日 時: 23:28 | | コメ ント (0) | トラッ クバック (0)

2006年06月13日

 間違い電話

知り合いが少ない私に電話がかかってくることはほとんどない。時々自宅の電話が鳴ることがあるが、大抵が間違い電話。
今朝も8時前に電話がかかってきた。受話器をとった瞬間、聞きなれない声がした。「ここどこ?」

また間違い電話だ。ネパールでは、電話をかけた本人が名乗ることは本当に稀で、ひどいときは開口一番「誰?」と言われることもある。それ私のせりふじゃない?と思ってしまう。しかも間違えたと分かると謝りもせずに切る人ばかりなのに、なぜか私が「ごめんなさい、間違ってますよ」と言ってたりする。おかしい。

バングラデシュに居た時もよく間違い電話がかかってきて、同じようなやりとりを繰り返したが、そういえば間違い電話の相手と10分くらい話をしたことがあるのを思い出した。
今考えるとおかしいのだがその頃はどこ?と聞かれたら「外人の家」と応えていた。大抵はそれで納得して電話が切れるのが普通なのに、その時は「どこの国の人ですか」と聞かれ、なぜか正直に「日本人です」と言ってしまった。
すると、電話の相手は「いやー、私のきょうだいが日本の○○(地名)にいるんですよ、いい国ですよね」とかなんとか。悪い感じの人ではなかったので、しばらく話をして電話を切ったが、あんなことは後にも先にもそれっきり。まあ、間違い電話で話し込むなんて普通あり得ませんね。

私が失礼と思わなくなるまでか、ネパール人の電話マナーが向上するまでは間違い電話との攻防がまだまだ続きそうである。

2006年6月13日




投稿者: 藤崎 日 時: 23:04 | | コメ ント (0) | トラッ クバック (0)

2006年06月11日

 チャイマレ訪問

チャイマレ・道中の田植え風景.jpg 昨日、ネパールに来てから初めて遠出をした。といっても、カトマンズから車で2時間程度の場所で、距離にしたら35Kmくらいしか離れていないチャイマレという場所だ。知り合いのネパール人に誘われて日帰りで行ってみた。

カトマンズから南西に向かって走ると、少しずつのどかな風景が開けてきた。少しずつ上り坂になり道の両脇には家などの建物が減って、すっかり山の中という感じ。初めのうちは道がきちんと舗装されていて揺れも気にならなかったが、45分ほどするとかなりのデコボコ道になってきた。雨と霧で視界も閉ざされてくる。いつも家から眺めていた山に来たのだと思うと嬉しかった。

2時間近くたって霧というか、ほとんど雲の中をゆっくりと移動する。道もただ山を切り崩して造った泥道になり、時々車がスリップするので緊張して車に乗っていた。視界は10メートルもないかもしれない。ぼんやりと影が見えたと思ったら道端につながれた水牛だった。水牛も突然現れた車に驚いて逃げ惑う。体当たりされたら崖から落ちてしまいそうな狭い道だったので、村人に水牛を押さえてもらいやっとのことで通りぬけた。

チャイマレ・村の様子.jpgそして村に到着。
視界が悪く様子がよく分からないが村の中心に来たらしい。地元の女性グループの集会があるのでその様子を見せてもらうのが目的だったが、まだ皆集まっていないので、早目のお昼ご飯を頂くことにした。ジャガイモとカリフラワーのカレー、ダール豆のスープにご飯という組み合わせは、素朴な味がしておいしかった。

食事が終わると雨がやんでいたので、少し村の中を歩いてみた。雲も晴れてきたので何枚か写真を撮っていると、10代くらいの女の子たち遠巻きに私を眺めている。近づくとキャっと言って、その分離れてしまう。写真を撮ってもいい?ときくと「だめー」とあっちを向いてしまうので、シャッターが切れない。バングラデシュの村だったら写真を撮ってもらいたくて人だかりができるところだが、この点ネパールの人たちはとても恥ずかしがりやで難しい。顔を隠したり、逃げてしまったり。結局彼女たちを撮るのはあきらめることにした。

チャイマレの女性集会.jpgさて、予定より2時間近く遅れて集会が始まった。私もなぜか主賓として前に座らされてしまい、他のゲストのスピーチを聞かなくてはいけない羽目になった。いったい何を話しているのだろうとあくびを噛みしめながら、一人30分のスピーチの間行儀良く座っているのは本当に辛かった。私も挨拶をしたが、今のネパール語の実力では3分話をするのがせいぜい。簡単な自己紹介をして集会の成功を祈る言葉を言っておしまい。

初めの挨拶だけで2時間経過し、その後休憩になる。再び糒(ほしい)とジャガイモのカレーの軽食を食べたら、なんとカトマンズに戻る時間になってしまった。もう少し女性たちの集会の様子を見たかったが、それではカトマンズに戻るのが遅くなってしまうので村の人に挨拶をして車に乗った。

カトマンズまでの道の途中、賑やかなピクニック帰りのバスを何台も追い越した。余韻が残っているのだろう、車中からは歌がまだ聞こえている。私も久しぶりの田舎の風景を楽しく思い出しながら、バスの乗客に手を振った。

2006年6月11日




投稿者: 藤崎 日 時: 22:52 | | コメ ント (0) | トラッ クバック (0)

2006年06月09日

 ストリートドラマ

今日はなかなか忙しい一日だった。しかも昨日設置したインターネットのブロードバンドが思うようにつながらず、朝から英語とネパール語を使って悪戦苦闘。日本語であってもコンピューターの事になるとからきしだめなのだから、英語やネパール語となればどれだけの苦労か…。しかしその甲斐あって、午前中にスタッフ全員のコンピューターからメールとインターネットができるようになった。

お昼前にパタンのジャワラケルという場所に移動。CFJ(チャイルドファンドジャパン)ネパール事務所の開所式に出席。治安状況の悪化を理由にプロジェクト縮小、もしくはネパールから撤退してしまう団体もあるそうだが、新しいNGOが活動を拡大するというのはとても心強い。事務所も近いし、いろいろな形で関係が築けたらと楽しみにしている。

さてその後一旦事務所に戻ってから、パタンにあるグワルコという場所へ行った。ストリートチルドレン支援活動のパートナーであるJAFONの子どもたちがストリートドラマを演じるということでご招待を受けたのだ。これはお芝居に興味がある子どもたち約10人がスタッフと一緒に作ったもので、今日が初めてのお披露目となった。

初めて行ったグワルコの交差点は交通量が多い場所だった。車を降りて、ぐるりと見渡すと人ごみの中でも、ちょっと異なる雰囲気のグループがいる。ストリートドラマのグループだ。

準備中のドラマグループ.jpg観客集めのためにスタッフと子どもたちが歌に合わせて踊っていた。10分ぐらいだったろうか、ある程度周囲に人が集まったところで芝居が始まった。主人公はストリートチルドレン。路上にやってきて、大人や他のストリートチルドレンに嫌がらせを受けたりしながらも仲間同士で助け合う彼らの生活が演じられていた。主人公の少年が病気で亡くなってしまう悲しい結末、その頃には観客もすっかりお芝居に引き込まれていた。芝居が終わり、最後はJAFONが運営するHamro Sansar(直訳すると「私たちの世界」、子どもたちが食事をしたり宿泊ができる他、簡単な読み書きなどを教わることもできるセンター)の事を紹介する歌をうたって終了となった。

演じる子どもたち.jpg演じ終えた子どもたちは満足した顔で「どうだった?」と聞いてきた。楽しかったよ、と言うと照れくさそうな表情になった。帰り道子どもたちと一緒に歩いていると、軽く食べていこうと誘われた。もう一つ予定が入っていたので残念ながら私はそこから事務所に向かうことにしたが、スタッフと子どもたちがお茶屋に入っていく姿を見て、とても嬉しい気持ちになった。

子どもたちの生活は芝居のストーリーのように厳しいだろう、でも人の前で自分を表現することやみんなで一つの事を作り上げる楽しさ、自分の可能性に気付くことでそれらを跳ね飛ばす力につながっていく。その第一歩を踏み出したと感じた一日だった。(JAFONとのプロジェクトは2007年7月をもって終了となりました)

2006年6月9日




投稿者: 藤崎 日 時: 23:36 | | コメ ント (5) | トラッ クバック (0)

2006年06月06日

 カトマンズで使用人として働く子どもたちの実態

バングラデシュでは使用人として働く子どもたちを対象とした活動が始まるが、ネパールにも使用人として働く子どもたちが多く存在する。今日はそんな子どもたちを対象に活動しているCWISH(Children – Women in Social Service and Human Rights)の2005年度調査報告を聞きに行ってきた。

調査対象となったのは415名、うち66.3%(275名)が女の子、33.7%(140名)が男の子。詳細な調査により、出身地や家族構成、家族の教育レベル、またどうしてカトマンズに来たのか、給料の金額、今後どうしたいかということが数字で示されている。全部をここで紹介することはできないが、特に気になったいくつかの項目について書いてみたいと思う。項目によっては100%にならないものがあることをご承知願いたい。

P6060116.jpg ・ 年齢:10歳以下(16.4%) 11~15歳(61.2%) 16~18歳(22.4%)
・ 民族構成:エスニックグループ*(76.39) チェトリ・ブラミン(22.7%)
・ 両親の有無:両親とも死亡(8.2%) 父親死亡(7.0%) 母親死亡(3.4%) 離婚(3.4%)
・ 子どもの識字率:42.7% ただしこのうち86%は現在学校に通っていない
・ 仕事の時間:8時間未満(50.6%) 8時間以上(36.1%)
・ 給料:500ルピー**以下(28.9%) 501~1,000ルピー(21.7%)
・病気や怪我の時 医者の治療を受ける7(31.2%) 市販薬を使用(42.1%)

"Children in Domestic Service in Kathmandu Valley Annual Status Report 2005" CWISHより


衝撃的な数字が並んでいる。アウトカースト、いわゆる「不浄」とされているグループの子どもたちが非常に少ないのは、ネパール社会の反映だろう。皿を洗う、食事を作るという生活に不可欠な仕事をさせるのに、浄不浄を気にしている雇い主の姿が浮かびあがる。一方、仕事や生活をしていて困ったときにサポートしてくれる人は誰かという質問に雇い主もしくはその家族と答えた子どもが32.7%であったという数字に少しだけ安心した。CWISHの説明では、子どもの権利に関する知識がある程度広まり理解のある雇い主が増えているのではないかということだった。

しかし、胸が痛むのは95%以上の子どもが、何らかの形で勉強を続けたいと言っていることだ。子どもとして当然であるはずの教育を受ける権利が与えられていないのは、どう考えても間違っていると思う。

私たちも2004年度から働く子どもたちを対象とした活動を始めている。レストランで働く子ども、使用人として働く子どももその中に含まれているが、使用人として働く子どもたちは家の中で働いているため、直接コンタクトをすることが非常に難しい。パートナーであるCAP-CRONは働く子どもが多く通う公立小学校に定期的に赴き、定期健診や保健衛生にかんする啓蒙活動などを行う他、家庭を個別に訪問して働く子どもたちにアクセスしようとしている。非常に地道な活動ではあるが、今回の調査報告を聞いて、改めてCAP-CRONと共に行っている活動の重要性を実感するとともに、社会全体の意識改革が必要であると感じた。CAP-CRONのスタッフもこの報告会に出席していたので、今後議論の素材として活用したいと思う。

*タマン、マガール、ライなどモンゴル系民族、ただし報告書中ではindigenous cast groupと表現されている。
**現在のレートで約850円。

2006年6月6日




投稿者: 藤崎 日 時: 21:33 | | コメ ント (0) | トラッ クバック (0)

2006年06月05日

 あいたたたたた

先週から風邪を引いていまひとつ調子が悪い。ぼーっとした頭で出勤し、週一回の朝礼をすませて自分の机に向かった。右手にある本棚に手を伸ばそうと椅子をぐるりと回した途端右足に激痛が走った。一瞬画鋲でも踏んだかと思ったが、そんなものは私の部屋にはない。何、どうした!?

右足を上げると、なんと蜂がいるではないか。蜂も突然襲ってきた物体(私の足)に抗って針を刺そうとしている。やめてー、と思いながら手に持っていた書類で蜂を払い落とした。こういう時、私は悲鳴を上げることができないタチなので、ムムムとか言いながら強まる痛みを必死でこらえていた。痛みはしばらく続いたが、その後少しずつ治まって30分もしたら楽になった。

幸い刺されたところが土踏まずだったのと、針が残っていなかったので、今は歩くこともできるようになった。風邪引きの上に、蜂に刺されるなんて、これぞまさに泣き面に蜂。

今日は虫がいないか一日中足元を気にしながら仕事をした、みなさんも突然の蜂刺されにはどうかご注意くださいませ。しかしあの蜂、どこに行ったのだろう。仕返しの機会を伺ってどこかに潜んでいたらいやだなあ。

2006年6月5日




投稿者: 藤崎 日 時: 20:53 | | コメ ント (0) | トラッ クバック (0)

2006年06月02日

 ネパール女性と市民権

ネパールに限らず南アジアの国で何か申請しようとすると、いつも嫌な気持ちになる。なぜかと言うと必ず父親もしくは夫の名前を記入するように求められるからだ。例えばビザ。最近申請したばかりなのでよく覚えているが、バングラデシュ、ネパール、インドとも父親と夫の名前を書く欄があった。銀行口座の開設書類、携帯電話の購入書類にもやっぱりあった。

女性は必ず誰かの庇護の下にあるべき存在で、一人で生きていけるはずがありません、と言われているようで、いつも無性に腹が立つ。以前聞いた話だが、バングラデシュで携帯電話を購入した日本人の知人が「請求書が父と私の連名で届くのよ、父は日本に住んでいるのに」と笑いながら言っていたのを思い出したらまた腹が立った。ばかばかしいにも程がある。

The Kathmandu Post 30 May 2006.jpg5月31日付けThe Kathmandu Postに「母親からの市民権取得を認める」という記事が載っていた。これまで父親がネパール人である場合にしか取得が認められなかった子どものネパール国籍が、母親がネパール人であっても可能となるという決議が30日の国会でなされたのだという。ただし、現行法規との矛盾が生じてしまうので母親による市民権の申請を実際に受け付けるにはしばらく時間がかかるらしい。

今回の決断は大きく評価すべきだと思うが、頭のどこかでちょっと待って、という声が聞こえる。ストリートに出てきた子どもや青年たちが、運転免許を申請するために市民権が必要だから故郷に戻ってきたという話を一緒に活動しているパートナー団体から良く聞くことからも判るように、ネパールでは市民権は後から取得するものであって、初めから付与されているものではない。上記の新聞では外国人と結婚したネパール人女性を想定して「道が開けた」と書いているが、例えばシングルマザーのようなケースがどうなるのかについては触れていない。

少し時間をさかのぼってみよう。2005年3月に最高裁によって未婚の女性および父親の特定できない子どもに市民権は付与されないという判決が出されていた*。そして同年9月にバディ(ネパール西部に住み伝統的に芸能に携わってきたグループ、売買春によって生計を立てている人も多く不可触民の扱いを受けている)の女性の子どもにネパール市民権を認める判決を下した*。対象を一般の女性にも広げなかったのは父系社会という「秩序」が乱れることを恐れたからだという話も聞いた。

誰かに不利益なシステムというのは、必ずそこから利益を得ている人々が存在することを意味する。単にシステムを壊すだけでは現状は改善されない。むしろ状況が悪化することも十分にありうる。それを防ぐためには、時間がかかっても社会に新しい価値観を創造する努力が同時に必要とされるはずだ。今回の市民権の判断はネパールの社会を変えるだけの意味と力を持っていると信じたい。

2006年6月2日

*NGO-JICAジャパンデスク・ネパールウェブサイト「開発関連記事」3月及び9月より




投稿者: 藤崎 日 時: 21:28 | | コメ ント (0) | トラッ クバック (0)
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