シャプラニール=市民による海外協力の会
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シャプラニールについて

藤岡ダッカ事務所長のブログ1998年から3年弱インドに住んだのをきっかけに南アジアとの縁ができ、引き寄せられるようにシャプラニールへ…。そして2005年5月からダッカへやってきました。最近の趣味は、そぞろ歩きを楽しむダッカ市民に混じり、サルワール・カミーズにスニーカーを履いて夕方の公園でウォーキングすること。バングラデシュの村や都市で今起こりつつある変化をなるべくコマメにお伝えしていきたいと思っています。どうぞよろしく。

特定非営利活動法人
シャプラニール=
市民による海外協力の会(地図・住所
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2008年04月30日

 もう来ないでサイクロン

ナルギス(Nargis)と名づけられたサイクロンがベンガル湾南海上に発生し、勢力を強めながらゆっくりと北上しています。今は衛星写真を数時間おきにネットで見ることができますが、これを見てもナルギスが周囲の雲を集めながらだんだん大きくなっている様子がわかります。

サイクロンは気紛れ。急に速度を落としたり上げたり、方向を急転換したり、途中で弱まって消えてしまったりすることもあります。だからまだなんともいえないのですが、今日中にはだいたいの進路がわかるという話です。

5月は11月に次いでサイクロン襲来の多い月。SIDRは11月15日でしたが、1991年の巨大サイクロンが襲った日は4月29日(つまり17年前の昨日)でした。この時期のサイクロンはミャンマー方向へ向かうことが多いようですが、バングラデシュを直撃する可能性もないとはいえません。

SIDRの傷跡もいえないまま、またサイクロンの直撃を受けたのでは目もあてられません。バングラデシュはちょうど乾期に灌漑稲作で作られたボロと呼ばれる米の収穫の季節ですが、まだ全土で稲刈りが終わったのは15%程度ということです。今週マニックゴンジやノルシンディの農村に行きましたが、一部で稲刈りの様子がみられたものの、まだ青々した田んぼのほうが大半でした。

SIDRほどの規模にはならないとしても、今サイクロンが来たら皆が待ちわびた貴重な米がまた大量にダメになってしまいます。ただでさえ昨年の洪水とSIDRによる米不足、そして世界規模の食料価格高騰のあおりを受けて危機的状況にあるバングラデシュ貧困層にとっては、大打撃となります。

来ないでナルギス、来ないでナルギス、と念じています。




投稿者: 藤岡 日 時: 12:40 | | コメ ント (4) | トラッ クバック (0)

2008年04月24日

 農村で深呼吸

このところ暑さと停電のダッカでクサっていましたが、今日日帰りでマニックゴンジ県で活動するパートナー団体STEPのポイラ事務所に行ったら、なんだか生き返った気分になりました。

農村部も暑いことは暑いのだけれど、ダッカの息詰まるような感じとはやっぱり全然違います。田んぼやとうもろこし畑の上を渡ってくる心地よい風、池や川で牛を洗う人たち(そして洗われている牛のなんとも気持ちよさそうな表情!)、収穫間近のたわわに実った稲、荷物を積んだ馬車、そんな光景に行き帰りに触れただけでも、なんだかエネルギーを取り戻した感じがします。お昼に食べた地元の新鮮なキュウリもおいしかったし。

ダッカ事務所からポイラまでは今の時期だとだいたい片道2時間半。今日は朝びゅーっと行って、午前中から夕方までSTEPのスタッフとワークショップというかブレーンストーミングのようなことをし、終わってまたびゅーっと帰ってきたので、村の風景の写真を撮る余裕もなかったのがちょっと残念。

今月は人事関連の雑事などでなかなか事務所を離れられなかったのですが、月末はいくつか出張予定が入っています。この季節、ダッカから抜け出せるのは嬉しいな。やっぱり夏こそフィールドだ!来月はスタッフを送り込むだけじゃなくて自分でももっと村に行くぞ。




投稿者: 藤岡 日 時: 02:05 | | コメ ント (2) | トラッ クバック (0)

2008年04月23日

 4度目の夏

「暑い...」口に出したところで涼しくなるわけではないとわかっていても、思わずボヤいてしまいます。4月後半に入り、バングラデシュの一番暑い時期に突入です。とくにここ数日はダッカの最高気温が人間の体温と同じぐらいまで上がり、日に5-6時間の停電が続き、仕事を終えて家に帰るともう汗だくです。

ダッカ事務所にはIPSという大型バッテリー装置があり、停電してもしばらくはこれで最低限の電気は使えるのですが、この3日間のように午後2時間半とか3時間連続して停電してしまうと、IPSも切れてしまいます。蛍光灯が消え、かろうじてパソコンだけがついている薄暗い部屋で暑さにあえぎながら仕事をしていると、水槽の上に口を出してぱくぱくしている魚になったような気がします(実際息苦しいし)。毎日この状態の中、集中力を持続させるのはなかなか困難...。でも事務所の電気をまかなえるような発電機(ジェネレーター)は値段も高いし、毎日使うとガソリン代がすごいことになるだろうし、とりあえずは耐えて頑張るしかない、という状況です。

しかし新聞報道によるとバングラデシュにはもうあと1か月分しか石油燃料の備蓄がないそうで、政府は緊急ファンドからの支出を決めたりして石油確保に奔走しているようです。なんだかもうギリギリの自転車操業、という感じ。まだ夏は長いのに今からそんな状態でどうなるんだろ。

わが事務所や私の家のある地域では今のところ水の問題はありませんが、ダッカ市内の多くの地域で水道の水も来なくなり、電気はないわ、水は出ないわで大変です。このような状態の中、下痢も広がっており、ダッカにある国際下痢研究所(通称:下痢研)付属病院に4月1日~18日の間に入院した人は7千人だとか。しかしこれも悲しいかな毎年この時期には同じように繰り返される出来事です。(去年かおととしの今頃のブログにはたぶん似たようなことが書いてあるでしょう)

日本では今頃風薫る5月、爽やかな新緑の季節なんだろうなあ...。は~(ため息)。夏は嫌いじゃないのだけれどダッカで迎える4度目の夏、これまで以上にしんどいような気が。これは年齢のせいか、それとも駐在最終年にして片付かない課題が頭上に重たく積みかさなってるせいなのか。

この間、コルカタとダッカを結ぶ汽車(モイトリー・エクスプレス)がやっと走り出したり、イスラム原理主義者たちが政府の女性政策に反対して国立モスク近辺でデモを繰り返し、警官隊と衝突したり...とバングラ情勢についていろいろ書くべき出来事はあるのですが、暑くて脳みそが働かないのでまた今度。




投稿者: 藤岡 日 時: 00:42 | | コメ ント (0) | トラッ クバック (0)

2008年04月14日

 今日はポイラ・ボイシャキ

今日はベンガル新年、ポイラ・ボイシャキで休日。パソコンや携帯のメールで、「Shubha Nabhabarsha!(新年おめでとう)」のメッセージが飛び交っています。私の家の近所は学校が多いこともあって、外は朝からパレードや音楽行事などでにぎやか。太鼓を打ち鳴らし、張りぼての動物や幟のようなものをもった行列が家の前を何度も通っていきました。

P1000445.jpg

(写真=家の前を通っていったワニの張りぼて。でもなんでワニなのかなあ)

ほんとならちょっと外出して新年の賑わいを楽しんできたいところですが、私は風邪をこじらせてボロボロ。頭も重いし、食べ物の味もよくわからないから食欲もないし。5分おきにビービーと鼻をかみ、ビタミンCをとろうとひたすらオレンジジュースばかりを飲みつつ、ベッドの上で新聞の「ベンガル新年特集」と池波正太郎の「鬼平犯科帳」を交互に読んでいる状態。まさに寝正月、ですね...。

ベンガル正月の前日にはよくあることですが、昨夜は雷が鳴り響き、激しい風雨で家の窓がガタガタ揺れました。11月のサイクロン以来、こういう暴風雨が来ると飛び起きてしまいます。昨夜は幸い短時間で収まったようですが、収穫を目前にした稲がやられたところはないか気になります。




投稿者: 藤岡 日 時: 17:43 | | コメ ント (0) | トラッ クバック (0)

2008年04月13日

 各地で稲刈り始まる

明日はポイラ・ボイシャキ(ボイシャク月の1日=ベンガル新年)。ベンガル暦ではこのボイシャク月からが夏です。ほんとに暦のとおりで、昨日あたりからぐっと暑くなってきました。日中の最高気温がラッシャヒですでに39度。ダッカでも最高気温は36度を超えています。夜中、家で温度計をふと見ると31度。ファンをまわしてもかなり寝苦しくなってきました。この暑さが肥やしにでもなるように、隣家の庭のマンゴーの実も日に日に育ってきています。

さて、夏を迎え、各地で稲刈りが始まりました。冬に田植えされ、灌漑で育てられた稲は今が刈り取りのシーズン。今年は幸い、まずまずの豊作のようです。テレビでインタビューされてた稲刈り作業中の農民たちもほんとに嬉しそう。これでやっとお米の値段が下がるかな。

今回の米クライシス、米が市場になくなったわけではなく、米の値段が高すぎて庶民が買えない、という危機でした。この背景には、洪水とサイクロンによる昨年の雨期後半の米の不作があったものの、米の仲買人が米をどこかに溜め込んでわざと市場に出さず、米の値段を思いのままに吊り上げている問題も大きいと言われています。

この国の物価はどこでどうなって決まっているのか?なんで農村の物価がダッカより高いのか?わからないことだらけです...。




投稿者: 藤岡 日 時: 16:48 | | コメ ント (0) | トラッ クバック (0)

2008年04月10日

 お米の行列に並ぶ子どもたち

昨日、私たちがダッカで実施している「家事使用人として働く少女支援プロジェクト」の活動地のひとつであるコライル・スラムに行ってきたプログラム・オフィサーのサイフルが、「いやー、やっぱり大変だ。ヘルプセンターの女の子たちもみんななんだか痩せちゃってるよ」と言いながら帰ってきました。

コライル・スラムのヘルプセンターに通う少女たちは、スラムの親元で暮らしながらパートタイムで家事使用人(お手伝いさん)の仕事をしています。その子たちにサイフルが聞いてみると、多くの子が朝早くから安いお米を買うためにBDRマーケットに並んでいると答えたそうです。

「何時から並んでるの?」と聞いたら、「朝5時から」というのは序の口で、「3時から」という子もいたとか。朝3時から並び続けてお米が買えたのは朝9時半だというのです。いまやBDRマーケットは需要に比べ供給量が大幅に足りなくなっているらしく、早くから並ばないとお米がなくなってしまうのだとか。ひとり頭5キロまで、ということになっていますが、実際計ってみると5キロより少ないといいます。場所によってはひとり2キロまでにしたところもあるようです。

おじいさんと妹と.jpg「ファテマもなんだかやせちゃったよ。朝からおじいさん、おばあさんと行列に並んでいるらしいけど。」とサイフル。ファテマというのは昨年の夏期募金のお願いのとき紹介した女の子(写真右)で、とても活発ではっきりものを言う子です。「お米の値段は高いし、仕事はクビになっちゃうし、これじゃ食べていけないよ。どうしたらいいの、サイフルバイ!」と訴えられてしまったそうです。中流階級の家庭も台所事情が厳しくなってきているので、パートタイムの使用人を辞めさせる家庭も増えてきているらしいのです。

サイフルがヘルプセンターに行ったのは午後でしたが、朝早くご飯を食べたきり、夜まで食べられない、という子が8人もいたとか。こんな状況になる前はスラム暮らしでもなんとか日に3度食べていた家族が、今は日に2度に切り詰めているというケースが少なくないことが実証されました。

育ち盛りなのにろくにご飯も食べられない少女たち。こんな状況が続くようであれば何か対策を考えなければ...。




投稿者: 藤岡 日 時: 22:36 | | コメ ント (5) | トラッ クバック (0)

2008年04月08日

 ジャガイモはあんたが食べなさい?

昨年の大洪水の影響で米はかなりやられたもののジャガイモは大豊作。ジャガイモが採れすぎて値崩れし、農民は泣きながら二束三文でジャガイモを売っています。

先週、軍のトップであるモイーン陸軍参謀長が「皆が米といっしょにジャガイモを混ぜて食べることを習慣づけるとよい。そうすれば栄養も足りるしジャガイモ農家も助かるし米不足にも対応できる」などと発言。なんだか日本の戦時中みたいな話になってきたな、と思っていたら、昨日のテレビのトークショーでジャーナリストのヌルル・コビール氏が「軍の大将がジャガイモを米に混ぜて食べよう、と提案しているが、軍人はこのご時勢でも特別価格で米や食糧を入手している。ジャガイモを米に混ぜて食べるのはまず軍から始めたらいかがか。軍人が得ている米を半分一般人に提供して、その分ジャガイモを混ぜて食べたらいかが?」と発言したそうで(私はその番組を見そびれました)、ダッカ事務所のスタッフたちが「あれはよく言ったよねー!」と喝采していました。今のバングラデシュで軍人の特権について正面切ってそういうことを言うのはなかなかできることじゃないようです。

バングラデシュの軍人は住居や子弟のための特別な(最高レベルの)学校、医療など、あらゆる面で特別待遇を受けているのは知っていましたが、米をキロ1タカや2タカで入手できるようになっているとは知らなかったのでびっくり。聞けばイギリス植民地時代のレートのままなんだとか。そりゃあひどい。

ヌルル・コビール氏は私も愛読している英字紙New Ageの編集長。思い切ったことを言うので、時に嫌われ、時に賞賛され...という評価のアップダウンが大きい人物ですが、やっぱりジャーナリストにはこういう人がいてもらわなきゃ。今後もぜひその勢いで行っていただきたい、と思います。

ちなみにジャガイモ提案をしたモイーン陸軍参謀長は今年の6月で定年退職の予定でしたが、「公の利益のため」ということで大統領が任期を1年延長しました。彼が次の大統領になる...といった噂は(本人は前から否定していましたが)これでとりあえずナシになるということですね。

今日もNew Ageは市場を視察したモイーン参謀長の、「危機がどこにある?確かに物価は上がってるが危機じゃない。危機はつくられたものだ」という発言を社説で批判していました。




投稿者: 藤岡 日 時: 23:51 | | コメ ント (0) | トラッ クバック (0)

2008年04月06日

 「静かな飢饉」か「隠れた飢え」か

木曜日、食糧・災害担当アドバイザー(暫定政権の閣僚にあたる)が、現在バングラデシュを覆っている食糧難について、「『静かな飢饉(Silent Famine)』とまでは言えないが、『隠れた飢え(Hiddne Hunger)』が広がっていると言えるだろう」と発言し、早速翌日の新聞には「『静かな飢饉』か『隠れた飢え』か、そんな議論をいくらされたって、すきっ腹は埋まらないんだよ!」という怒りの投書が載っていました。至極もっともです。

3月後半から全国的に計画停電が始まり、ダッカでもオフィスアワーの間、2時間は毎日停電しています。地方都市はもっともっとひどいようです。灌漑稲作に必要な田んぼの水を地下水から汲み上げる電動ポンプが止まらないように、電力供給は農村の夜間が優先されているとのこと。4月中旬から後半収穫予定という頼みの綱のボロ米ですが、ジナイダ、ジョソール、チュアダンガなど西部5県で稲が黄色くなり乾燥してしまう病気が広がっているというニュースもあり、心配です。

低所得者層が追い詰められていることを実感させるような出来事を見聞きすることが増え、ダッカ事務所周辺ではひったくり事件も頻発。なんだかとてもイヤーな感じです。暗くなってからリキシャで帰るのはなるべく避けたほうがよさそうです。




投稿者: 藤岡 日 時: 03:29 | | コメ ント (0) | トラッ クバック (0)
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