満月と雷
先週木曜日の夜、イショルゴンジの出張から帰る車の中から空を見ると、びっくりするほど大きな満月が昇ってくるところでした。満月って下のほうにあるときはなんだか赤く見えますよね。ほとんどピンク色のような大きな月に浮かぶ模様を見ながら、昔の日本人は兎が餅をついていると言ったけど、ベンガル人はどんな風に見ていたのだろう、とぼんやり考えていました。
この大きな月が少しずつ欠けていき、完全な新月になると、その日から断食月が始まります。日の出から日没まで食を断ち、祈りを捧げる、ムスリムにとって聖なる月です。毎年断食月は10日ぐらいずつ前にずれていきます。だんだん暑い時期に断食月がかかってきたため、日没までの時間も長くなり、断食する人たちは辛いでしょう。その月がまた太り、また細って新月になったら、断食明けのお祭り、イードです。こうしてイスラム月は巡っていきます。
金曜日の夜はショベ・バーラトという、これもムスリムにとって特別な夜でした。この夜は亡くなった人の魂の平安を一晩中祈り続ける日なのだそうです。そのためか翌朝はリキシャの数もまばらでした。
一転して今朝は轟く雷の音で目が覚めました。地面をえぐるような大雨と間近に落ちたのではないかと思うような雷鳴が続き、外に出るのも怖いほど。やっと少しおさまったのを待って、サルワール・カミーズの上からレインコートを着てリキシャに飛び乗りました。何ヶ月も遅れて、ようやっとバングラデシュに雨季が来たのでしょうか。
この雨で下水道が整備されていないダッカ市内はたちまち水浸しになり、道路は大渋滞。スタッフたちもあちこちで足止めを食い、皆が揃うまでにかなり時間がかかりました。
朝はあれほどの雷雨だったのに、夜も更けた今はうそのように静かです。水もだいたい引きました。
妙に印象的だった赤い月と地獄の音みたいな今朝の雷。
あとで9月の出来事を思うとき、この二つを一緒に思い出すでしょう。