共感しあえるツアーとは
今日は今受け入れている労組のみなさんのツアーの最後の夜。夕方振り返りのミーティングを事務所でしたあと、夜は市内のレストランで皆さんと食事をしてわいわいと楽しい時間をすごしました。
今回いらっしゃったツアーの皆さんは若い方ももちろんですが、わたくしと同年代?の40歳前後の方々が非常にパワーがありました。アテンドは全行程小嶋駐在員で、私がご一緒したのは最終日だけだったのですが、振り返りのミーティングで何人かの方がおっしゃったことはとても心に響きました。今回のツアーの振り返りではとくに「親としての思い」を吐露された方が多かったんです。
小学校2年生を頭に3人の男の子がいるお父さんで、ストリートチルドレンの青空教室に行って、自分の子どもと同じぐらいの子どもたちが懸命に勉強したり歌ったりしているのを見て涙がとまらず、でもなぜ涙がでるのかわからなかった、という方。今回のツアーで見たこと、感じたことをまずは自分の子どもとシェアしたい、とおっしゃっていました。
20代前半で結婚して早くに出産され、若いときに海外旅行をするような機会がなく、今回はじめての海外なんですよ、という女性の方。ぜひ、子育てまっさかりのお母さんのツアーも考えてみてください、とおっしゃっていました。
好奇心の強い、エネルギーある子どもたちが印象的でした、という男性の方。こういう経験を子どもと一緒に体験したい、受け入れ側としては大変でしょうが、ぜひ親子ツアーを企画してください、と。
今回のツアーの皆さんとお話して、スタディツアーももっといろんな可能性があるんじゃないかと思いました。
たとえば、わたしたちの農村のパートナー団体のPAPRIは障がいをもつ人や子どもたちのための活動にここ数年力を入れています。障がいをもつお子さんのいるお母さん(もちろんお父さんも)は当事者でないとわからないような苦労がいろいろあります。日本で障がい児をもつお母さんが、お子さんといっしょにバングラデシュにきて、ここのお母さんと話すことができたら、そういう経験をもつ方だからこそ共感できることがあるかもしれません。
夫に先立たれて、ひとり暮らしをされている女性の方が、バングラデシュの同じ状況の女性たちと会うことができたら。なにかお互いに力を得られるかもしれません。
スタディツアーに参加される方は、大学生の方が多いかと思います。それはそれでだいじです。これから様々な経験を積んで各分野で活躍していかれる若い方たちが、学生時代にバングラデシュのような国があること、そこで生きる人たちのことを知っていただくことは貴重な経験だとおもいます。
でも、もっと「普通にしてたらスタディツアーに参加することなど考えることもできない」方のためのツアーも考えなきゃいけないと思いました。障がいをもつ方とその家族。親やお連れ合いの介護中の方。小さなお子さんの子育てに追われるお母さん。そういう方はなかなかスタディツアーに参加することはできません。
でも、実はそういう大変な状況の中でがんばってる方だからこそ共感できること、そういう方だからこそ言葉の壁など抜きにして通じ合えることがある。こちらのひとにもそういう方の言葉だからこそ響くものがあるかもしれない。そういうつながりをもっとだいじにしなきゃいけないいんじゃないだろうか。
そしてそういう方々にツアーに参加していただくためには、今までやってきたようなツアーとは違う準備や気配りが必要です。たとえば介護中の方が数日留守にするには、ずいぶん前から手をつくして留守にするための準備をしなければいけないですよね。そういう場合、うんと日数は短い、でも凝縮されたツアーにしなきゃいけないかもしれない。渦中にいる方は、「スタディツアーなんてムリムリ」と笑われるかもしれないけれど...
皆さんのお話を聞きながら、いろいろ考えさせられる夜でした。UIゼンセン同盟ツアーのみなさん、ありがとう。