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サッカーボールを見るたびに

今日の日本対オーストラリアの試合、残念でしたね...。バングラデシュ時間では夜7時からテレビ中継でした。ダッカの日本人会では「皆で楽しく観戦しながら日本を応援しよう!」という催しもあったようなのですが、私はあいにく朝からお腹をこわしていたので、梅干おかゆを食べながら自宅でひとりで見ました。

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今回のワールドカップのために用意されてるサッカーボールって何個ぐらいあるんでしょうね。

ぴかぴかのボールがテレビに映るたびに、思い出す少女がいます。

あれは前のワールドカップのときだから2002年。児童労働問題に取り組む日本のNGO、ACEのイベントで、ちょっとだけお手伝いしたことがありました。インドから招いた、小さい頃からサッカーボールを縫う仕事をしていた少女に、イベントの前後の時間付き添う、というものでした。私は当時インドから帰ったばかりでヒンディー語が少しだけ話せたので、ほかに通訳できる人がいない時間、少女を安心させるために一緒にいたのです。

その少女は視力を失っていました。年齢は10代半ばぐらい。家が貧しかったため幼い頃から暗い部屋でボールを縫い続け、目を痛め、ついに見えなくなってしまったのです。指や手のひらにも針を刺してしまった傷の痕がありました。

世界のサッカーボールの7~8割はインドとパキスタンで作られています。そしてインドではこの産業に従事しているフルタイム労働者の4割近くが5歳から12歳の子どもだということでした。
(この数字は4年前に聞いたものなので、今は多少変わっているかもしれませんが...)

目が見えず不自由ながらも、初めての外国、日本へ来た少女はちょっとはしゃいでいました。エレベーターのボタンを我先に押そうとしてキャッキャと笑うところなどは、子どもらしく無邪気でした。でもイベントで辛い経験を話すときはおとなっぽい顔になり、たくさんの人の前でもひるまずしっかりと話をしました。自分のような目に遭う子どもをなくしたい、と訴えていました。

多くのNGOや活動家たちが児童労働をなくす運動をしてきた結果、国際サッカー協会(FIFA)は1998年、児童労働でつくられたサッカーボールを主催する大会で使わないことを決めました。(ですから今ワールドカップで使われているボールも、おとなが縫ったボールのはずです。)


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しかし、いまでも暗い部屋でサッカーボールを縫い続けたり、重いレンガを頭に載せて運んだり、家庭の使用人として朝から晩まで働いたり、裸足で古紙や鉄くずを集めたり...という児童労働をしている子どもが、世界には2億1千800万人もいます(2006年5月ILO発表。2004年時点の推定)。4年前より11%減ったとのことですが、それでも日本の全人口の1.7倍という恐るべき数字です。

写真=ストリートチルドレンのためのドロップ・イン・センターでゴミ拾いに使う袋を見せてくれる子どもたち。

今日6月12日は「児童労働に反対する国際デー」でした。日本でもいろいろ関連の催しが行われている様子。ぜひたくさんの人に参加していただきたいと思います。シャプラニールも児童労働をなくすために、ストリート・チルドレン支援や今年から始まる使用人として働く少女の支援活動を通じて努力していますが、これほど大きな問題は、世界中のNGOや政府や企業や個人が協力しなければ解決できません。

イベントに参加したりするのはちょっとね、とか、参加しそびれちゃった、という方。まず検索エンジンに「サッカーボール 児童労働」と入れて検索してみてください。きっと新しい発見がありますから。

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