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水が来た

ダッカから見て北西方向にあるマニックゴンジ県ギオール郡のポイラ村は、シャプラニールが創設直後から活動してきた地域です。ここに置いていた地域活動センターは今は現地NGO、STEPとして独立し、シャプラニールとはパートナーという形をとって活動を行っています。

このポイラ村の事務所に今週水・木と出張に行ってきました。ここへ行くには途中に橋のない川があります(正確に言えば、橋はあったけれど洪水のとき落ちたのです。今新しい橋を建設中です)。乾期は水が完全になくなり、川底が砂地となるので、車でそのまま行くことができるのですが、雨季になると手前で車を返し、渡し船でこの川を渡り、リキシャなどで事務所まで行くことになります。


渡し場.jpg

先月出張したときにはまだ水がなく、車で行けたのですが、今回はかなり水が来て、しっかり川になっていました。STEPのスタッフによると、水は「先週の土曜日に急に来た」そうです。

金曜までは川ではなかったところが、土曜日に水が来て川になる、という感覚は、日本人の私たちにはわかりにくいものです。今年最初に水が来る瞬間をぜひ見たかったのですが、私が行ったときはもう川の状態でした。

バイクで渡し舟に乗る.jpg

渡し場で船賃(片道1タカ)を払いながら、STEPのスタッフと渡し場のおじさんが交わす会話は、「今年の水はどうかねえ。どれぐらい来るかねえ」といったもの。この地域はインドから流れてくる2つの大河、ガンジス(ポッダ)川とブラフマプトラ(ジョムナ)川が合わさる地点に近く、雨季になるとそこら中水浸しになります。適度な水浸し状態には住民は皆慣れており、小船で行き来できるようになるなど便利な面もあるのですが、度を越した水が来てしまうと、家々は浸水し大変なことになります。


脱穀作業1.jpg

村へ行くと、村人たちは稲を刈り取り、脱穀し、籾を蒸してから乾かす、という作業で忙しそうでした。最初に訪ねた村人は、庭に広げて乾かした籾を指して、「これは洪水のときに備えてとっておく米で、今は食べないんだ。洪水が来る前に作業をしてしまわないとね」と話していました。


脱穀作業2.jpg


脱穀は機械でやっている人もいますが、稲の束をござを敷いた地面に打ち付けたり、風で藁を吹き飛ばして籾と藁を分けたり、という昔ながらの方法で行っている様子が見られます。

しかし中にはこんな備蓄米をまったく蓄えられない貧しい村人もいます。次に訪ねた最貧困層グループのメンバーの村人の家には、他の家に見られるような籾を乾かす光景はありませんでした。


蒸した籾を乾かす.jpg

最近では2004年、バングラデシュのかなり広範な地域が大規模な洪水に見舞われ、シャプラニールも緊急救援活動をしています。昨年2005年は逆に通常より水が少ない年でした。
果たして今年はどうなるか、今から上流のインドの雨量などが気になります。あと2ヶ月後ぐらいにどれぐらい水が来ているかが問題ですが、今から予測するのは困難です。

いざ洪水、というときは一番に本当に助けが必要な人を支援できるよう、STEPのスタッフたちは日ごろから気を配りつつ、村を回っています。私たちも「その時」に備えて準備をしておかなければなりません。

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