クリシュノチュラ
先日ダッカが暑い、停電が多いとぼやいたばかりでしたが、出張先のチッタゴンではもっとひどかったのでした。泊まったのはチッタゴン市内の住宅地にある現地NGOのゲストハウスで、ここの設備自体は悪くないのですが、夜8時ごろから朝8時ごろまで一晩中停電したり、水が出ない(理由は水道公社からの水の供給が不十分なのと地下タンクからくみ上げるポンプが停電で動かないことの両方)のには参りました。
真夏日にフィールドを歩き回って汗みどろで帰ってきたあと水を浴びられない、というのはけっこう悲しいですね。わずかな水で猫みたいに顔を洗いつつ、あらためて水の有難さをかみしめ、公共サービスがお粗末だと簡単にマヒしてしまう都市の生活の脆弱さを思ったのでした。
それにしても世界で毎日お湯のシャワーが浴びられる人はいったい何パーセントいるんでしょうね。バングラデシュでは5%にも満たないでしょう。お湯どころか毎日きれいな水で行水ができる人だって実はそんなに多くないかもしれません。

水や電気の話はこれぐらいにして、この季節バングラデシュ中で咲き乱れているクリシュノチュラ(火閻樹)の花を見ていただきましょう。写真はきのう出張先で撮ったもの。今は満開でとてもきれいです。
赤いクリシュノチュラの花は歌や詩にもよく登場します。1952年にベンガル語を公用語化するために立ち上がった学生たちが弾圧され、殺されたのはこの木の下だったそうで、彼らが殺された2月21日にはまだこの花は咲いていなかったものの、クリシュノチュラの血のような赤い花は彼らの死を偲ぶシンボルになったとのことです。