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はじめに |
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活動目的 |
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活動指針
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活動の3つの柱 |
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1) 生産者たちの雇用創出や生活向上の実現 |
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2) 現地手工芸品団体と取引団体との公平・公正・継続的な関係の構築 |
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3) 搾取や差別のない真の意味で『共生』できる社会の実現 |
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(2) |
活動の原則 |
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1) 生産者への徹底した配慮 |
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2) 手工芸品団体とともに歩む |
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3) 『共生』できる社会の実現をめざして |

1.はじめに
シャプラニールは1974年以来、経済的に厳しい状況におかれている生活向上を目的として、手工芸品の販売活動を行ってきた。継続的な活動の結果、趣旨に賛同した多くの協力者を得、一定の成果を達成できるようになった。近年では、いわゆる「フェアトレード」の活動が活発化し、多くの市民の関心が高まったことも、シャプラニールへの協力者が増加した大きな要因である。一方、雇用創出を目的とした国内での販売活動に集中することで生産者の状況を全般にわたって正確に把握することが難しくなり、生産者との対話や状況把握等を手工芸品団体へ一任することが多くなってきたように感じられる。シャプラニールは創立以来30年間、バングラデシュやネパールにおいて海外協力の試行錯誤を繰り返してきた。その経験から、生産者の現状をしっかりと把握し、その上で手工芸品団体とともにどのような活動を行うのかを決定する重要性を認識している。そこで、より効果的に生産者の生活向上に貢献するため、明確な活動ビジョンや基準を持つことと決定した。そのため、手工芸品生産現場の状況を把握するべく、2000年度から現地駐在員とともに調査を進めてきた。初年度は手工芸品団体の全体的な状況把握を行い、2001年度はさらに重要な項目に絞った手工芸品団体へのインタビューと、生産者が手工芸品生産を通じて生活や意識にどんな変化があったのかを具体的に調べた。その結果、手工芸品活動が生産者の生活向上に貢献していることは明らかになったが、同時に改善すべき点も見えてきた。これに従い、さらなる生産者の生活向上に貢献するため、従来の手工芸品活動の枠を超える柔軟な視野を持って今後の活動指針を以下のように策定した。また指針設定を機に、従来活動の名称を新たに定め、「クラフトリンク」とし、今後の活動の方向性とメッセージ性の明確化を図る。新名称には、クラフト(手工芸品)を通じて、地球上の人々を繋げて(リンクさせて)いこうという思いを込めている。また、この指針は中期的な未来を見据えたものであるが、必要に応じて改訂を施すこととする。
2.活動目的
シャプラニールは定款の第3条において活動目的を次のように定めている。
「この会は、市民の自発的参加と責任に基づき、南北問題に象徴される現代社会の様々な問題の解決のために必要な海外協力等の諸活動を行い、すべての人が持つ豊かな可能性が開花する社会の実現を目指す」。
この目的の中において、クラフトリンク活動は問題解決の一つの方法であり、かつ国内において市民が自発的に海外協力に参加する機会でもある。こうした認識を敷衍し、私たちは活動の目的を改めて以下のように設定した。すなわち、シャプラニールはクラフトリンク活動を通じて、南の国の経済的、社会的に厳しい状況にある人たちの雇用創出に貢献し、生活向上を実現することを目指す。
同時に、手工芸品団体が市場原理の中で、不当に搾取されたり、一方的な援助で自立した活動を阻害されたりしないようサポートする。これらを通じて、手工芸品団体が援助団体以外の団体とも公平・公正・継続的な関係を構築することを目指す。
また、多くの市民による手工芸品の販売・購入を通じて、南北問題に象徴される現代社会の様々な問題に人々が気付き、あらゆる社会の人間一人一人が繋がり、文化や宗教、人種などの多様性を認めあう暮らしを提案する。さらには、この活動への市民の自発的参加のひろがりにより、搾取や差別のない、真の意味で『共生』できる社会の実現を目指す。
3.
活動指針
(1)活動の3つの柱
1)南の国の、より経済的・社会的に厳しい状況にある生産者たちの雇用創出や生活向上の実現
・ 貧困や社会的な制約のために、生活するに十分な収入を得られない人たちにとって、雇用の機会は大変重要である。身近な素材や伝統的な技術を使った手工芸品を作ることによって、収入を得、生活を向上させることができるよう、シャプラニールは手工芸品を継続的に購入する。また、生産者が手工芸品生産を通じて、自信を得たり、やりがいを感じるなどの精神的変化を得ることも目指す。生産者については、より厳しい状況にある人たちに配慮する。
2)市場原理の中での、現地手工芸品団体と取引団体との公平・公正・継続的な関係の構築
・ 市場原理の中で手工芸品団体が不当に搾取されることはもちろんのこと、援助によって過度に甘やかされることも、手工芸品団体の自立や継続的な活動を妨げになると考える。シャプラニールにとって、手工芸品団体はともに活動を行う対等なパートナーであり、将来は手工芸品団体自身がより幅広く取引を展開できる実力を持てることを念頭に置きつつ活動する。また、地理的条件や経済的な理由で問題を抱える団体であっても、真に生産者のためになる活動を行う団体への積極的な取り組みを行う。また、公平、公正な関係を目指して透明性のある活動を行い、情報の開示をシャプラニールと手工芸品団体間および市民に向けて積極的に進める。
3)日本をはじめとする市民の自発的参加のひろがりによる搾取や差別のない真の意味で『共生』できる社会の実現
・ 南北問題の解決には、日本をはじめとする市民がその問題に気付き、一人一人が繋がり、多様性を認め合い、行動することが重要である。シャプラニールは、生産地の文化紹介や生産者の状況を伝え、差別や搾取の無い社会を提案し、その社会の実現のためにクラフトリンク活動に参加することを呼びかける。
(2)活動の原則
1)生産者への徹底した配慮
生産者とは以下の項目のいずれかに該当する
・経済的に苦しい状況にある人、少数民族、低カーストの人、離婚した女性、寡婦などの社会的弱者、技術を持ちながらも就業機会に恵まれない人
この活動をつうじて生産者が得るもの
・収入
・自信ややりがいなどの精神的変化を得、自分が本来持っている力に気付き発揮できるようになる。また、それによって家族の中での役割やコミュニティの中での人間関係がより豊かなものに変化する
シャプラニールが生産者に対して配慮すること
・文化的な規範や季節、祭事等、生産者それぞれの地域の状況にふさわしい対応と、その文化・伝統・技術の尊重
・生産者の状況について、直接の対話をとおして把握するようつとめる
・生産者の雇用創出と継続的な就労機会の提供のために、販売を行う
活動地
・生産者の状況を詳しく把握するために、基本的には駐在員が派遣されている国での活動とする。ただし、何らかの方法で生産者の状況をはじめ、活動現場の状況が詳しく把握できるのであれば、その他の地域での活動も可能とする
2)手工芸品団体とともに歩む
手工芸品団体の定義(以下の項目のいずれかに該当する団体)
・シャプラニールが生産者として定義している人を採用している団体
・最低賃金の設定、仕事の公平な分配、労働環境の整備、利益の再分配、貯蓄の奨励など生活向上プログラムの実施等、生産者の立場に立って運営を考えている団体
・会計の透明性があり、賃金の支払をきちんと行っている団体
・伝統的な技や美術が活きた、品質の高い魅力的な手工芸品を作ろうとする意欲がある団体
・伝統文化の維持や紹介に貢献している団体
・地理的条件や経済的な状況が厳しいため商品開発・販路拡大などにおいて課題を抱えているが、それらにおいて将来的な可能性があると認められる小さな団体
シャプラニールが手工芸品団体と共同で生産者に対し配慮すること
・生産者の生活サイクルを配慮した発注
・ 労働時間・衛生状況・賃金など、生産者の労働環境
手工芸品団体の成長を目指したシャプラニールの活動
・ 手工芸品販売の現状や団体運営の課題等を共同で認識するために対話を行う。手工芸品団体の情報を求めるだけでなく、シャプラニールの日本国内における活動、販売状況等についても積極的に公開する。
・ 日本の生活文化、市場情報やシャプラニールの販売状況、顧客の声を定期的に手工芸品団体へ知らせ、日本の顧客のニーズを捉えた商品開発に役立ててもらう。
運営に関する視点
・ シャプラニールは生産者が生産活動のなかで労働環境に対して意見が言えるような参加の場の設定を配慮するよう手工芸品団体に提案する
・ シャプラニールは会計報告を手工芸品団体から毎年受取り、定期的に確認を行う。なお、会計報告が不十分な場合は、状況をよく把握したうえで、改善に向かうよう働きかける
シャプラニールと手工芸品団体の関係を再評価する時期(以下のいずれか)
・ 手工芸品団体が公平・公正・継続的な関係を他の取引団体とも持つことができ、その後も販路拡大が自ら可能となった時
・ 商品開発、品質改良のためにシャプラニールと手工芸品団体で設けた期間が終了した時
・ シャプラニールの定める「手工芸品団体とは」の定義にあてはまらなくなった時
3)『共生』できる社会の実現をめざして
何を販売するのか
・ 機械に頼らず手でつくられているもの(手工芸品)
・ 伝統的に受け継がれてきた、美術・技術を活かしたもの
・ 生産現場で手に入れることができる素材を活かしたもの
・商品を手にとった時、買い手が生産者の技術と努力を尊敬でき、作り手の顔が見えるようなもの
・生産者、購買者の体に害のないもの
何を伝え、提案するのか
・生産者の厳しい状況
・文化、芸術、技術
・シャプラニールの活動
・搾取や差別のない社会の提案
・南北問題への気付きと、異なる文化、慣習を越えて一人一人が繋がり、多様な価値観を認め合うことの大切さ
搾取や差別のない社会の実現にむけて
・個人、企業、地域社会、国など様々なレベルで、日本をはじめとする市民が南北問題へ気付き、人々が繋がり、多様性を認め合えるような提案を行なう
・市民の自発的参加による販売・広報活動への協力を得る
販売協力例:
‐常設販売店による継続的な販売活動および活動の広報
‐市民による地域でのイベント等における販売および活動の広報
・多くの市民による商品購入を通じたクラフトリンク活動への参加を促す
・多くの市民に対し、透明性の高い情報の公開を積極的に行う
(2003年2月制定)
以上
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