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◆バングラデシュ全土で3300万人が洪水の被害に 全国各地で河川の増水による深刻な洪水被害に見舞われているバングラデシュでは、水位は小康状態になったものの、8月12日現在、全国64県のうち39県に被害が及び、3370万人以上(全人口の約25%)が被災し、作物にも壊滅的な被害が及んでいます。電線切断による感電や逃げ場所を失ったヘビにかまれるなどが原因で亡くなった人は630人を超え、今後は水の汚染による感染症の蔓延も心配されています。こうした状況に対応し、各国の国際機関やNGOが食糧配布、医療救援などの緊急救援活動を実施しています。(現地の動画1:58k・109k・282k、現地の動画2:58k・109k・282k、動画3:58k・109k・282k、/現地の写真)
◆シャプラニールが緊急救援を実施 シャプラニールでは、日頃、貧困層の自立に向けた活動を行っているマニクゴンジ県ギオール郡、ノルシンディ県ベラボ郡、ライプーラ郡で現地NGOとの連携により650世帯を対象に米、ダール豆、塩の配布を中心とした緊急救援活動を実施しました。これは、現地被災状況を村人の意見を聞きながら最も厳しい状況におかれている世帯を選定したものです。
◆医療がとどいていない村へ… 洪水救援の場合、より重要なのは、水が引き始めた後となります。洪水の水位自体は下がり始めていますが、水が引いて滞留すると、衛生状況が悪化し、大腸炎、赤痢などの下痢性疾患や皮膚病、眼病、外耳炎など感染症の危険が高まります。シャプラニールでは、現地事情に詳しいバングラデシュの13のNGOと連携する形でマニクゴンジ県、ノルシンディ県、マイメンシン県の3県で、現在34チームにわかれ約73,500世帯の被災地域に対し、1カ月間5回にわたり巡回医療サービスを中心とする救援を実施しています。なお、この巡回医療チームの活動は、去る8月6日独立行政法人国際協力機構(JICA)がバングラデシュへの協力の一環として供与することを決定した医薬品(下痢症等の治療のための抗生剤、解熱剤、経口補水剤、消毒剤等)の提供を受けるなど、JICAと連携して実施するものです。
◆ダッカ駐在員、白幡利雄(しらはたとしお)からの報告 (ダッカ:8月15日) マイメンシン県およびノルシンディ県では11日(水)から、またマニクゴンジ県では14日(土)から、それぞれ巡回医療活動を開始しています。計34チームが順調に診察サービスを行っています。各チームに最低一人は医者かそれに準じる人が加わっていますが、その多くは政府から数年にわたる医療研修を受けて開業している人々です。中には日本でいえば医学部を正式に卒業した医者が加わっているチームもあります。 普段、医療サービスに縁のないような地域を中心に巡回しているため、医薬品へのニーズとあわせ、どこも毎日多くの人々がつめかけています。最低でも一日100人、多いところでは300人が押し寄せている例もあります。平均では150人前後といったところでしょうか。9割近くは子どもと母親、残りが男性といった比率になっています。昼食をとる時間もなく、暗くなってからも診療サービスを続ける例が続出しているようです。今後は医療チームの健康管理も課題になってくるものと思われます。 症状としては、やはり下痢、皮膚病(疥癬が多い)、外耳炎、赤痢、熱、咳、などが多く見られます。また普段医療サービスが得られない人々がこの時にとばかりに、妊婦や単に調子が悪いといった人々もおしかけています。いずれにせよ、各医療チームのメンバーだけでなく、シャプラニールや各パートナーNGOのスタッフを多く配置したり、村のエリート層や村議会のメンバー、シャプラニールの相互扶助グループのメンバーなどがボランティアとして手伝ってくれているため、大きな混乱は生じていません。PAPRI(連携しているNGO)では、少年少女グループのメンバーや、NGOで研修を受けた村の女性らが大活躍しています。
◆日本国内でバングラデシュ大洪水救援・復興キャンペーンを開始 シャプラニール東京事務所では、上記のような緊急事態をうけて、日本で「バングラデシュ大洪水救援復興キャンペーン」を開始しました。緊急救援として上記にあげた活動のほかに、水が引いた後の道路修復、種籾や野菜種子の配給、といった復興支援活動にはさらに資金が必要となります。迫り来る水の被害から村人たちを守り、復興への努力を支援するため、緊急救援募金への協力を呼びかけています。