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2010年11月一覧

2010年11月25日

チョールの電力事情①

今回はチョールの電力事情についてです。

PAPRIのプロジェクト中間評価のためにチョールを訪れた訳ですが、一番驚いたのは村を歩いていると太陽光発電パネルを結構な割合でみかけることです。直感的にですが、ざっくり4〜5軒に1軒位の割合で導入されているように見受けられました(※1)。

(※1)動画へのリンク
チョールの電力事情①
http://www.youtube.com/watch?v=9XeOdSl2fjo
チョールの電力事情②
http://www.youtube.com/watch?v=awDgjX5bHBk

このシステム、シンプルな割りに結構優れもので、TVを見ることはもちろん、電灯、PC、モバイルのチャージなど様々な用途に使用することができます。耐久年数はパネルが20年、バッテリーは5年位で要交換とのこと。販売会社のオフィスもチョールの中にあります。

さて、気になるお値段の方ですが、基本的に発電量とパネルとバッテリーはセットになっていて、発電量と蓄電容量で価格が変わって来ます。容量の比較的小さいものだと15,000タカ(1タカ≒1.2円、2010年11月)位で購入可能、後は20,000タカから30,000タカ以上のセットもあるそうです。

ヒアリングしたお宅では「32,000タカだった」と言っていました。結構いいのを使ってますね。

ただやはりキモになるのはバッテリーかと思います。

私自身バイクに乗っていて昔から思っていたことなんですが、この数十年の間にエンジン出力やコーナリング性能などはチェーンやタイヤの性能向上に伴って飛躍的に改善されているのに、バッテリーだけはあまり性能が変わっていないんです。だから数年使ったら寿命が来て交換。ランニングコストがバカになりません。

ただ、それでも電気もガスも水道もないチョールにおいてかなり有用なシステムであるのは確か。EV(電気自動車)の本格的な普及期は目の前ですから、バッテリー性能の向上も期待できると思います。

数年では無理だと思いますが、将来EVの普及に伴って車載バッテリーの住宅利用(※2)が進めばチョールの住環境も変わってくるかもしれません。いや、それまでにバングラデシュ政府が全国的に電力問題を改善してるかな(全然イメージできませんけど・・・)。

(※2)伊藤忠商事が米国の電力大手と組み、2012年にも電気自動車(EV)に積むリチウムイオン電池の再利用を事業化。使用済みの車載電池を米国の住宅や送配電網向けの蓄電池として供給するとの報道。(2010/11/24、日経新聞、朝刊1面)

  •  キーワード: バングラデシュ、チョール、太陽光発電、PAPRI、バッテリー、電気自動車

2010年11月24日

「評価する」というコト②

昨日今日でチョールの最貧困層グループとアドルセントグループの活動状況を確認してきました。2日でざっと20km以上は歩いたでしょうか。少々疲れました。。。

まだデータの取りまとめと分析がキチンとできていないので、今の時点で評価を下すことはできませんが、期待通りの成果が確認できた部分とそうでない部分がありました。

例えば最貧困層グループでは早婚やダウリー(女性が嫁ぎ先の家に支払う持参金)の弊害、飲み水や排泄物の衛生管理、貯蓄の重要性など、ターゲットとしている世帯ではほぼ理解できているようで、実践も伴っているように見受けられました。しかしその一方、数件の家で早婚とダウリーを支払った実績が確認されました。

やはり頭では分かっていても、実際に自分の娘の番になるとなかなか実行に移すことが難しいようです。

アドルセントグループでも少女たちは教わったことについては自分自身の口から回答することができていました。ただし、グループで話し合った記録を少女たち自身ではなくスタッフが代わりに行ってしまっていたり、研修への参加者が特定のグループに偏っていたいたり、という状況でした。これはどちらかと言うと運営側の課題ですが。

評価に観察眼は不可欠ですが、自分たちの行動を客観的に見据えるという意味での観察力も必要なようです。明日以降、もう少し調査と細かな分析を行う予定です。

以下はチョールを移動している様子と、アドルセントグループのディスカッション、及び評価のためのインタビューを行っている様子を撮った動画へのリンクです。

チョールを歩く
http://www.youtube.com/watch?v=0s-WsGiCwYM
チョールでディスカッション
http://www.youtube.com/watch?v=se7GBLGbYOY
チョールでインタビュー
http://www.youtube.com/watch?v=5ptyFW-dS3I

ちなみにインタビューしたアドルセントの家にはソーラー発電システムが入っていて少し驚きました。と、いうことで明日はチョールの電力事情について書いてみたいと思います。

  •  キーワード: バングラデシュ、チョール、中間評価、PAPRI

2010年11月23日

「評価する」というコト①

ずいぶん久しぶりの更新になってしまいました。職務怠慢と言われても仕方ないかも・・・。アップしてお伝えしたいネタは色々とあったんですが、構成を考えてたり、予定が詰まっているからこれが終わってから、等ともたもた考えていたらあれよあれよという間に3ヶ月。こういうのは新鮮さが大事なんだからあんまり考えすぎるのは良くないですね。反省。

ということでタイムリーな情報をお伝えしてみたいと思います。

昨日からシャプラニールがパートナー団体の『PAPRI』と共に行っているプロジェクトの中間評価のため、ノルシンディ県に来ています。その作業の一環として、今日は活動地の一つであるCHAR(チョール)にやってきました。

チョールとはベンガル語で川の「中州」。しかし実際のところ川は「海か⁈」と思うくらい大きいし、中州といいながらそのサイズはまるで「島」。日本人がイメージする川や中州とはだいぶスケールが違います(川を渡る様子をYOUTUBEにアップしていますので、よければご覧下さい。リンクを文章の最後に貼っております。短いですが、iPod touch + Grameen Phoneのネットワーク ではこれが限界でした・・・)。

今回は中間"評価"なので、1年半前に策定した3ヶ年のプロジェクト目標に向かってキチンと成果を出せているかを確認し、同時に残り1年半の軌道修正を行うことが評価チームのミッションになります。東京からは小嶋職員が参加しています。

この「評価」というのは結構曲者で、プロジェクトの運営よりもひょっとしたらずっと難しいものかもしれません。というのも、評価するためにはプロジェクトの計画時点で明確な評価軸と指標がなければなりません。しかしシャプラニールが行っているような、人を育てる種類の事業、もっと正確にいうと「ターゲットとする人たちが自ら気づいて主体的に自身の行動様式を変えて行くよう働きかける」種類の事業では、評価軸と指標の策定は実に困難な作業となるからです。

行動様式が変わるためにはその人のマインドセットが変わらねばならず、マインドセットの変化が起きたことを他人が客観的に確認することはほぼ不可能に近いからです。

これは自分の想いに何らかの変化があったとして、そのことを自分以外の誰かに気づいてもらうことが難しいのと同じです。それでもプロジェクトとして実施する以上、評価は避けて通れません。でなければ事業仕分けで廃止にされてしまいます(冗談です)。

それではどうするかというと、ターゲットとする人たちの「態度」や「言動」の変化を指標とし、これを注意深く観察する以外にありません。これには相当の観察眼が必要であり、かなり難易度が高い作業です。しかし行動様式の変化を目指して行く以上、ちょっとした変化を見逃さない観察眼を身につけて行くしかありません。

ということで、計画策定時点に考えていた評価軸と指標を振り返ってみると「これってどういう行動の変化に着目すればいいの?」というのが実に多い!そう考えると評価が難しいというより計画策定が難しいと言うべきかもしれません。

やはり何事も「段取り八分」ですね。

ともあれ、今日から数日間は電気もガスも水道もない「中州」で過ごすことになります。まあ井戸があるだけありがたいです。JJSの活動値では池の水でシャワーと洗濯をせねばなりませんでしたので・・・。(この辺りの様子はまたいつか)

チョールへ向かう
http://www.youtube.com/watch?v=Yc37TzMGQlU

チョール到着
http://www.youtube.com/watch?v=wbzqtp-7xyI

  •  キーワード: バングラデシュ、PAPRI、チョール、中間評価
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プロファイル

菅原駐在員菅原伸忠
(すがはらのぶただ)
2008年にシャプラニールに入り、2010年5月からバングラデシュに赴任しました。
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