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2009年06月一覧
2009年06月22日
昨日、夏時間の導入第1日の朝、みんなちゃんと9時に出勤してくるかな...? と思ったら...
やっぱり間違えたヤツがいた!
それは会計担当のルフル。真っ赤になって汗かいて言い訳してました。「アパすみません。オフィスの開始時間は今までと同じだって聞いたから...」
同じってそれは時計の時間を繰り上げても始業時間は9時だよ、ってことでしょ。私が先週末の朝のミーティングで噛んで含めるようにみんなに説明したのにあんたはそういうときに遅刻してくるからいけないのよ。
その後、今日のお昼休みにも彼はみんなにからかわれていました。「ルフルバイの時計は1日遅れてるからねえ~」本人も照れつつ冗談でごまかしたりして。
あとはこの夏時間が元の時間に戻るとき、誰が間違えるかだね。朝1人で早くきちゃって「くっそー、損した!」っていう人が出るかどうか。
ただ、バングラデシュでは笑っちゃうことに、この夏時間=Daylight Saving Timeがいつまで続けられるかまだ決まってないんです。この国のことだから切り替えるタイミングを逃して「まあいいじゃん、このままいっちゃえば」ってことになって、冬になっても夏時間が続いてたりして。3ヶ月のはずの選挙管理内閣も2年続いた国だしねえ。
この夏時間、3日目の感想としては、なかなか悪くないです。8時近くまで明るいので少々残業しても真っ暗にならないし。1時間ぐらいの違いなら身体もすぐ慣れちゃうし。電気が節約されているという実感は全然ないけど。
「でもアパ、児童労働してる子どもの労働時間は長くなりますよ」と言ったのはこの6月に入ったアシスタント・プログラム・オフィサーのアニス。うーん、確かにそうかもしれないね。真っ暗にならないと帰してもらえない子、多そうだし...。きみはなかなか鋭いな。
おとなも不本意ながら労働強化になってしまうケースは多いかもしれません。今のところみんな素直に従ってるようだけどそのうち反対運動が起きたりするのかも?
- カテゴリ:よもやま話 2009年06月22日 23:11 |
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2009年06月20日
バングラデシュは今日から(正確には昨夜から)日中の太陽光を最大限活用し、電気消費を抑えるための夏時間(こちらではDaylight Saving Time=DSTとよばれています)が導入されました。
昨夜の11時に全国一斉に時計の針を1時間進め、12時にしましょう、ということになり、これまで日本と3時間あった時差が2時間に縮まりました。ダッカ時間がバンコク時間と同じになったわけです。
昨日は金曜日でモスクでのお祈りに多くの男性たちが集まる日でしたが、そこでもこの「夏時間」について説明があり、お祈りの時間が時計の上では1時間遅くなること、お祈りの時間を知らせるアザーンは間違えずに流すから心配しないように、という話がイマーム(イスラム教の指導者)からあったそうです。昨夜10時には携帯電話にも携帯電話会社から「夜11時になったら時計を1時間進めましょう」というメッセージが入りました。
それにしてもこのDST、実際のところどれぐらい電気の節約になるのでしょうか。政府は約5%電気の需要を抑えられると期待しているようですが、果たして...。
わがダッカ事務所の時計も今日から全部1時間進めます。明日は週明けの日曜日(バングラデシュは金・土が週末)、うちのスタッフたち、1人も時間を間違えずにちゃんと出てくるかな?
- カテゴリ:よもやま話 2009年06月20日 02:02 |
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2009年06月06日
今回のサイクロンAilaの被害で、南西沿岸部を今後サイクロン被害から救うには、2つのことにつ いて対策がされなければ根本的解決にならない、延々と同じこと(サイクロン→高潮被害→緊急救援→救援物資・とくに飲料水が足りない→汚れた水を飲んで下 痢蔓延)が繰り返されるだけ、ということがはっきりわかりました。
その2つとはズバリ、「高潮を防ぐ堤防」と「飲料水確保」です。
5月29日のこのブログに「塩水から簡単に短時間に、大掛かりな装置も使わずに塩を抜く方法があれば、ずいぶん多くの人が助かるのに...。でもそ んな方法があったら人類はとっくに海水を飲料水にしてますよね。」と書いたんですが、その後「海水淡水化」で検索したら、ドバーっと日本国内の海水淡水化 プラントやら、淡水化装置の情報が出てきました。
Wikipediaの「海水淡水化」の項によると、海水の淡水化で実用化されている方式には「多段フラッシュ」という蒸留法と、逆浸透膜(RO膜)を使って圧力をかける「逆浸透法」ってのがあるそう。そして、この海水淡水化用の逆浸透膜をもっとも多く製造している国は日本であると推定される、と。
知らなかった...こんなに実用化されていたとは。日本のプラントが中東やら地中海やらにどんどん輸出されてるんですね。それに福岡には海水淡水化センター(まみずピア)なんて立派な施設もある。こういう施設がバングラデシュ沿岸部にもあれば...。
そして6月4日の東京新聞にこんな記事が。
海水から飲料水、自然の力で 民活機構など横浜・山下公園で実験
山下公園なんかでやってないで、今すぐバングラデシュに持ってきてシャトキラで実験して!と叫びそうです。この移動式ってのがいいじゃないですか。 でも高いんだろうなあー。それに壊れたらそう簡単には直せないよね、きっと。でもこれ実用化されたらほんとに助かりますよ。1日1500人分の飲料水が作 れたらたいしたものです。シャプラニールに1台もらえませんかね...。
今日のDaily StarにもBUET(バングラデシュ工科大学)の先生がこんな記事を書いていました。
この記事でとくに私が目を止めたのは、「政府は塩水を淡水化する装置を災害対策として導入すべきだ」という部分。私は全然知らなかったんですが、
「2004年のインド洋津波被害の際、インドのタミール・ナド州では飲料水源が高潮のため汚染された。その際、タミール・ナド州政府の要請に応え、 Tata Projects Ltd.が1時間に3500リットルの水がつくれる移動式の塩水淡水化装置を設置した。この装置は今も活用されている」
んだそう。で、
「食糧・災害対策省(バングラデシュで災害対策を担当する省)はディーゼルエンジンで動くこういう装置を沿岸部に設置すべきだ」
と。...賛成!救援のたびに毎回ミネラルウォーターを運んだって、全然需要に足りないし非効率でナンセンスだ。インドでTataが作ってるなら、日本やアメリカ製のを買うよりずっと価格もお手ごろなはず。それを買えないものかバングラデシュ政府よ。
中東ではもっと大掛かりな塩水淡水化装置が使われているそうですが、それは蒸留法が多いそう。これには多大な電力が必要だからバングラデシュには適 さないでしょう、ですと。その通りですね。バングラデシュでもっともこいういう装置を必要としている地域はほとんど電気通ってないですしね。
このBUETの先生の記事、もうひとつ気になることが書いてありました。曰く、南西沿岸部シャトキラ付近で堤防が壊れやすくなっている理由のひとつは、エビの養殖のために塩水を引く無数のプラスチックのパイプが堤防を通っていたからだ、と。
約20年前から始まり、南西沿岸部で拡大しつつあるブラックタイガーなどのエビの養殖は、バングラデシュの貴重な外貨収入源のひとつですが、土壌や水の塩害とそれによる生態系の破壊という深刻な影響を地域に及ぼしています。
サイクロン、塩害、エビの養殖...バングラデシュ南西部の人々の生活向上について考えていると、「水」をめぐって繋がっている様々な問題の連鎖がみえてきます。
- カテゴリ:サイクロン 2009年06月06日 13:01 |
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2009年06月05日
第二次救援活動で「池の水抜き作業」を行います、という記事を見て、「は?」と思われた方もあるかもしれません。なんで緊急救援で池の水を抜く必要があるのか?池なんてあとにしとけば。と思われるかも。
でも、これが実はこの地域にはとても大事なんです。飲料水の確保のために最優先でやってほしい、と村人たちが望んでいることです。
今回サイクロンの被害にあったバングラデシュ南西沿岸部は、前にも書いたかもしれませんが、地下水に塩分が混じっていて、井戸を掘っても塩水が出て しまう地域が多いのです。日本みたいな水道なんて村の中には通ってないから、井戸がダメだとなると頼りは池とか川の水、そして雨水しかありません。
私たちが活動しているボクルトラ村も村人の飲み水や生活用水は池の水がたよりです。3000人の村人が暮らす村の中に、大小とりまぜ約500もの池 があります。しかし、そのほとんどが今回のAILAによる高潮の被害で塩分の混じった汚い水が入ってしまい、以前のように生活用水として使えなくなってし まったのです。
折りしもバングラデシュはこれから本格的な雨期。しかもAilaの影響もあって今年はモンスーンの雨がいつもより早く降り出すと言われています。この貴重な雨水を池に溜めて使えるように、今すぐ池に溜まった汚い水をポンプで抜き出さなければなりません。
この作業は今すぐに始めて雨期の雨が本格的に降り出す前に完了したいと思っています。なので、池が500あっても実際できるのは30がせいぜい。1 つのポンプで池の水抜きを行うと、3日3晩かかります。ポンプ3つで1つの池をいっぺんに水抜きすれば1日ですみますが、いずれにしろ私たちのキャパでは 30日で30の池がやっと、というところ。この30の池、どれを選ぶかはよく検討して、多くの村人が共有の池としてとくに飲み水のために使っているものを 優先します。
池の汚水をきれいに抜いて中を掃除し、池にとりつけた水の濾過装置の中もきれいにし、そこに新しい雨水が溜まれば、また村人たちはその水を使えるようになります。モンスーンが来るまでに1つでも多くの池の水を抜きたい。時間との闘いです。
- カテゴリ:サイクロン 2009年06月05日 13:01 |
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2009年06月02日
政府が昨日Aila被災者救援についての閣僚会議を開き、堤防修復を含む緊急救援・復興支援内容を決め、発表しました。
Daily Star 6月1日 バングラデシュ政府Aila被災者へ1億タカの救援
この記事によると、昨日1億タカ相当の飲料水の緊急救援を出したとのこと(遅すぎるよ今ごろ。それが届くのにあと何日かかるのか)。そして11億6 千万タカ(約16億2千万円)をかけて堤防の修復も行うそうです。被災者の「堤防を直して!」の叫びがようやく通じたか...。
沿岸部の河川の堤防は計200kmが完全に壊れ、1128kmが部分的に壊れているそうです。単純に16億2千万円を1328kmで割ってみたら、 1kmあたり約120万円。JJSが見積もったkmあたりの修復に必要な金額とほぼ同じです。まあ計算としてはイイ線だということでしょう。ただしこの 11億6千万タカ、4億1千万タカがキャッシュで、残りは7億5千万タカ相当の米と麦だそう。Food for Workでやるってことなのか。
バゲルハット県ショロンコラ郡(私たちが緊急救援を行っているところ)とシャトキラ県のアサスニ、シャムノゴルは軍が、その他の場所はWater Development Boardが直すそうです。
しかしこれを聞いて安心するのはまだ早い。今朝のべつの新聞記事によると、これから雨期に入ってしまうので、本格的な堤防修復工事を始められるのは 雨期が明けてから(10月か11月ごろ)になってしまい、まだあと何ヶ月も先になるというのです。応急手当的な修復は10日以内に始める、ということです が...。
Daily Star 6月1日 Ailaの苦しみは数ヶ月続く- 堤防修復に長期間要
9月から12月にかけて次のサイクロン・シーズンが来てしまうことを考えると、被災した沿岸部住民はまだ当分のあいだ高潮再来の恐怖に怯え続けなければならないことになります。
- カテゴリ:サイクロン 2009年06月02日 13:01 |
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2009年06月01日
今朝のベンガル語紙、「プロトム・アロ(最初の光、の意)」の一面の写真に目が釘付けになりました。ネット版でも見られるので以下のリンクを見てみてください。
今回のサイクロン、Ailaによる高潮のために大きな被害を受けたクルナ県ダコープ郡で、川沿いに住む男性たちが必死の形相で川の堤防を直している 写真です。スコップさえなく、まったくの手作業。泥を素手で掴んでは投げ上げ、素足で踏みしめて壊れた堤防を修復しようとしているのです。被災した彼ら、 ろくに食事もとれていないだろうに、もう政府をいくら待ってもダメだ、自分たちでやるしかない、と腰まで水に浸かって、まるで賽の河原で石を積むような作 業を始めたのです。
昨夜のテレビニュースでも、救援の食糧配給の列に並ぶ男性が叫ぶように訴えていました。「私が求めることはたったひとつだ。堤防を直してほしい。俺たちは何度も何度も救援の列に並びたくなんかないんだ。堤防をちゃんと直してくれ。ただそれだけだ。」
私たちが現在救援活動を行っているバゲルハット県ショロンコラ郡サウスカリ・ユニオンでも、約17kmにわたってバレッショル川の堤防がガタガタに 壊れています。堤防といってもコンクリートなどが使われているわけではなく、土を盛り上げた土手です。2007年のSIDRのあと、この土手はついに本格 的に修復されることがありませんでした。政府はいつ修復工事を始めるのだろう、と待っても待っても工事は開始されず、ついに修復されないまま今回の Ailaの水害に至りました。
ショロンコラ郡の行政は今回のサイクロンAilaの被害を受け、地元のNGOを集めたコーディネーションミーティングで、参加したNGO関係者たちに要求しました。あんたたちで堤防を直してくれ、と。
しかし、私たちは知っています。SIDRのあと、堤防や道路の修復のためとして何十億という単位の資金が日本を含む先進国のODAからバングラデ シュ政府に貸し出されたり供与されたりしたことを。いったいそのお金は何に使われたんだろう?道路や橋も重要だけれど、人の命を守るため、次なる災害を防 ぐためには堤防は最優先で直される対象だったはず。しかし、今度のAilaの被害でわかりました。ショロンコラだけでなく、ポトゥアカリでも、クルナで も、SIDRで壊れた堤防は放置されてたんだ。
私たちのパートナー団体として現地で救援活動にあたっているJJSがざっと見積もったところでは、堤防の修復には少なくとも1kmあたり80万 TK(約120万円)はかかるだろう、とのこと。17km直そうと思ったら、2千万円以上。とてもじゃないけど私らみたいなNGOの手には負えません。で も、SIDRのときがっぽり復興支援の資金を得たはずのバングラデシュ政府にとっては2千万円なんてはした金のはず。土嚢を積んだ程度じゃまた壊れるかも しれないけど、まったくやらないよりはずっといい。今朝の新聞の写真みたいに男たちが手づかみで泥を投げ上げるよりは、ずっとちゃんとした堤防修復ができ るはず。1億円あれば5ヶ所直せる。2億円あれば10ヶ所直せるじゃないか。なんでバングラデシュ政府はやらないの?なんでドナー政府はバングラデシュ政府に堤防を優先させるように言わないの?なんで大金貸したあと堤防が直ってるかどうかチェックしないの?
私たちももっと声を上げるべきだったんだ。堤防が直ってない!このままじゃまた高潮の水が村の中に流れ込む!って言い続けるべきだったんだ。
このまま各地の堤防が直されなかったら、今年の秋のサイクロン・シーズンにもまた多くの人が高潮で命や家財を失い、救援が必要な事態になるでしょ う。それ以前にも、次に大潮が来るとき、また壊れた堤防の隙間から水が村の中に流れ込むのではないか、と沿岸部の人々は恐れています。
今度の大潮は満月となる6月8日頃です。また川の水が溢れて被害が出ないか私たちも心配です。
- カテゴリ:サイクロン 2009年06月01日 13:01 |
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プロファイル
藤岡恵美子(ふじおかえみこ)
2009年9月に駐在を終えてダッカから帰国しました。現在「全国キャラバン」で、北は北海道から南は九州まで全国行脚の講演会実施中です。













