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2009年01月一覧

2009年01月26日

村の少女グループのスタディツアー

今日からパートナー団体のPAPRIとSTEPの少女グループ(注)の選抜メンバー計20名が、ジナイダ県のNGOの少女グループを訪ねる2泊3日のツアーに出かけています。それぞれの団体から引率のスタッフ、3-4名、ダッカ事務所からもスタッフ2名とドライバー1名が参加の大集団です。

これまでも村の少女グループの遠足や相互訪問はありましたが、2団体の連合チームで遠くの別の団体へ行く、というのは初めて。私はダッカで留守番しながら、今どの辺りかなあ、みんな元気にしてるかなあ、と気を揉んでいます。村の少女たちにとって、他県へ泊りがけで出かける、というのは大変なこと。とくにPAPRIからの参加者10名のうち5名は、ノルシンディ県ライプラ郡のメグナ河のチョール(中洲)の子たちで、バスどころかリキシャも見たことない、という子たちです。彼女たちにとってジナイダまで行くというのは、東京の子がブラジルに行くぐらいの大冒険じゃないだろうか、と想像します。

バスでゲーゲーする子たちが何人も出ることを想定して、ポリ袋に紙袋を入れたエチケット袋や酔い止めの薬なども用意しています。

ジナイダ県はダッカからでも車で最低6時間ぐらいはかかるところ。普通はマニックゴンジ県のアリチャガットでフェリーに乗ってポッダ(ガンジス)川を渡っていくのですが、昨日からひどい霧でフェリーの運行に支障を来たす事態になってしまいました。

昨日は朝から「こんな霧じゃ明日からのツアー、どうしよう」とスタッフたちと頭を悩ませ、結局フェリーガットを避けてジョムナー橋を渡るルートで行くことを決断。遠回りですが、トイレや食事の場所などはこのルートのほうがたくさんあります。また、当初は各チーム、12人~14人乗りのマイクロバスで別々に行く予定だったのですが、「慣れないマイクロバスは霧の中で事故を起こすかもしれないし、道に迷うかもしれない。いつもこのルートを行き来しているハイウェイバスを借りて一緒に行ったほうがよい」というスタッフたちの主張で、ダッカの1ヶ所に集合して皆がバスに乗り込み、一緒に行くことに。

今朝はダッカ事務所のスタッフから「今、PAPRIのチームが来てバスに乗りこみましたっ!」「STEPチームも来ましたっ!」「これから出発します!」と何度も電話が入り、さっき昼休み中に電話したら「ジョムナ橋を無事に渡ってみんなでお昼食べてます。今のところ異常なしです!」と聞いてほっとひと息。みんな近代的で大きなジョムナ橋を初めて渡って、興奮冷めやらぬ頃でしょう。

一行は今日、ジナイダのNGO事務所などに泊まり、明日4つのグループに分かれて現地NGOの少女グループの活動を見学、夜は歌やお芝居などの文化プログラムを楽しんで、あさっての朝帰途につく予定です。

今回の交流でSTEPとPAPRI、そして訪問先もあわせ3団体の少女たちがますますパワーアップして今後の活動を盛り上げてくれることを期待しています。どうか病人が出たり事故にあったりしませんように...。全員が無事旅を終えて家に帰りついたという知らせを聞くまで、落ち着かない気持ちです。

今頃、村で待つ少女たちの家族はもっと心配しているでしょう。少女たちがたくさんの土産話を持って帰って、家族や村の人たちを楽しませたり感心させたりすることができるといいな、と思います。

追記:その後、夕方4時半過ぎに「ジナイダに着きました!」と電話が。早い...6時ぐらいになるかと思ってたのに。いったいどういうスピードで行ったんだ?帰りも気をつけてよね。でも無事着いてよかった...。

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踊りを披露するSTEPの少女グループメンバー。

注)少女グループ: 13歳から17歳ぐらいまでの村の少女たちが地域ごとにグループをつくって定期的に集まり、リプロダクティブ・ヘルスやリーダーシップの研修を受けたり、文化プログラムを楽しんだり、地域のためにボランティアをしたりするプログラム。現在、PAPRIの活動地に60グループ、STEPの活動地に22グループ、こういった少女グループがあり、メンバー総数は1500人を超えます。JJSと一緒に復興支援活動実施中のシドル被災地、バゲルハット県のボクルトラ村でも6つの少女グループが結成され、活動を始めています。

2009年01月20日

シニア世代は悲観的?

前々回のこのブログ「信じる者は裏切られるのか?」で、あるNGOの専務理事に「アワミ連盟のマニフェストなんて信じちゃだめよ」と言われたことを書きましたが、この件についてクルナへの出張に同行していたダッカ事務所スタッフに話したところ、こんなことを言ってました。

*以下スタッフ談*

なんでだろ、シニア世代の人たちのほうがすごく悲観的なんだよね。ぼくの知ってる人でも過去に政治活動に関わってた人で、「絶対そんなにうまくいくわけがない」「前と同じようになってしまうに決まってる」みたいなことを言う人、多いよね。これまでずーっと酷すぎる政治状況を見続けてきたから、疑い深くなっちゃったんだろうけど(笑)。

ぼくは割と楽観的だけどね。きっと変わると思うよ、今回は。だって今回、新しい政府が立ち上がってほんの数日で、公約で言ってたとおり、肥料の値段をほとんど半分まで下げたんだからね!(→関連英字新聞記事はコチラ 注:バングラデシュではまさに今が乾期の灌漑稲作の田植えシーズン。今肥料の値段が下がることは農民にとって大きな助け)。今までじゃ全くあり得ないことでしょ。

マニフェストねー、確かに原文をちゃんと読んでる人は少ないかもしれないけど、新聞やテレビのトークショーでずいぶん話題になったからね。正確でなくても、マニフェストに主にどんなことが書いてあるのか、たいていの人は知ってるよね。これまでの選挙とは全然違ったよ。前は政党が選挙の前に公約で何を言ったかなんて、ほんとーに誰も気にしてなかったんだから。僕自身も今回はマニフェストを冊子にして道端で売ってたやつを買ったもんね。これまで一度も買ったことなかったんだけど(笑)

今回は投票者の30%以上が初めて投票する若い世代だったってことも選挙文化が変わってきた理由のひとつだろうね。メディアの役割も大きかったと思うよ。とくにパネル・ディスカッション形式のトークショーね。選挙直前のBNPの集会でカレダ・ジアが「メディアが偏向している」って不満を言ってたけど、確かにトークショーのパネリストたちの論調はアワミに有利なものが多かったね。

*スタッフ談ここまで*

・・・ということで、世代によっても受け止め方はだいぶ違うのかもしれません。

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新年、牛シリーズこれで最終。普通、バングラデシュの牛はこういう感じ。前に写真をご紹介した面白い顔の牛ちゃんは、「ビデシ・ゴルー(外国種の牛)」だそうです。オーストラリアかどこかの子ですと。

2009年01月16日

急がば回れ

サイクロン復興支援活動がらみの出張でクルナに来ています。今日はバゲルハット県ショロンコラ郡の現場まで行ってきました。

昨日ダッカからクルナに来るときは、霧のためダッカからポッダ(ガンジス)河を渡るパトゥリア(アリチャの横)フェリーガートでたくさんの車が足止めを食って大渋滞が起き、何時間もガートで待たなければならなくなっているという話を聞き、急遽ルートを変えて、北部周りでクルナまで来ました。ダッカから北へ向かいタンガイルのジョムナー・ブリッジを渡って、西へ向かい、ラロン・シャー・ブリッジを南へ下りてジナイダを経てクルナに入る大回りのルート。ダッカから8時間ぐらいかかりましたが、それでもダッカからクルナにパトゥリア経由で向かった人たちよりはずっとマシでした。

バングラデシュの冬は濃霧でフェリーが動かなくなるのが国内移動の最大のネック。大小の河川が無数にあり橋のない川が多いバングラデシュでは車で川を渡るのはフェリーが頼り。クルナからバゲルハットを経てサイクロン被災地のショロンコラ郡に入る途中にもフェリーでないと渡れない川があります。このフェリーにタイミングよく乗れたときはほんとに「ラッキー!」と思います。運が悪ければ1時間待ち。

サイクロン被災地は乾期の今、復興支援の第二ピークのラッシュ、という感じ。刻々と現場の状況は変わっています。この話はまた別途。

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バゲルハットからショロンコラへ向かう途中のフェリー。今日はわりとラッキーですぐ乗れました。

2009年01月15日

信じる者は裏切られる、のか?

おととい某パートナー団体とのミーティングで、休憩時間の雑談時に前回このブログにも書いたアワミ連盟のマニフェストの話を持ち出したら、その団体の専務理事に「あ~んなモノは忘れたほうがいいわよ。真に受けちゃダメよ。絶対実現しないから。そもそもほとんど読んでる人なんていないよ」とバッサリ言われてしまいました。うーん、そうなの?でもいいんですか、それで。

確かに読んでる人はヒジョーに少ないでしょうね。ベンガル語版、英語版があるけど、ベンガル語だって読み書きできない人が多い国なんだし、新聞購読してる人なんてごく一部のエリートだけだろうし。ほとんどの人は「米の値段を下げる」という話と「肥料を補助する」という話しか気にもしてないかも。「アワミは米の値段をキロ10タカまで下げると言った」「いや言ってない、それはBNPが言ったんだ」「肥料をタダで提供すると言った」「いや言ってない」とか、そんなやりとりばかりがニュースになってますもんね。ああ、あと「デジタル・バングラデシュ」はキャッチーだからけっこうみんな冗談まじりに口にしてますけどね。

それから、今日の昼休みにうちのスタッフの政治好き2人に、前回このブログで触れたDaily Starの記事(1名を除きクリーンな内閣メンバーだ、と書いてあったこと)と、私が前に飛行機で隣り合った人のことを聞いたら、2人とも飛行機の人は確かにビジネス長者だけど比較的クリーンなイイ人で、Daily Starが言ってるのはべつの人のことだろう、っていうんですよね。そうなのかなあ。

あのマニフェスト、しばらくたって気がついたらすーっとアワミ連盟のウェブサイトから消えてたりするのかしら。デキ、キーホベ。

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前回と同じ牛ちゃんドアップ。撮ってたらびよーんと接近。カメラに鼻くっつけないで~。

2009年01月11日

ハシナ新政権発足

選挙で圧勝したアワミ連盟総裁のシェイク・ハシナが1月6日に首相として宣誓し(→新聞記事)、新閣僚メンバーも発表されました(→新聞記事)。ハシナの今回の閣僚の人選は、前もって本人が予告していた通りかなり大胆で、長老たちを排し、多くは初めて閣僚になる、という面々。中でも、外務大臣と内務大臣という重要ポストにそれぞれ閣僚経験のない女性を据えたことは目を引きます。新聞の論調などを見ても、とくに「汚職にまみれていない清潔な人たち」という点ではかなり高得点の人選のよう。(注:この点、Daily Starには「1人を除いて」と書かれてましたが、それが誰かは書いてませんでした。ちなみに私は2年ほど前に飛行機でそれらしき方の隣に座ったことがあります→過去ブログご参照(笑))。ただし、閣僚としての経験は少ない人が多いので、今後どれだけ政治的手腕を揮えるか、というところは未知数ですと。ベンガル語で言うなら、「デキ、キーホベ(見ましょ、どうなるか)」といった感じですね。「汚職のない政府」「ジェンダー・センシティブな政府」ということを内閣の顔ぶれでアピールするのにはまず成功したけれど、これはかなり思い切った賭けであるようです。

昨日1月10日は、独立戦争時にパキスタンに囚われていたハシナの父、シェイク・ムジブル・ラーマンが解放され、独立を果たしたバングラデシュに帰還した日(1972年)。この日、シェイク・ハシナは父の故郷のゴパルゴンジ県トゥンギパラでシェイク・ムジブの墓に詣で、彼女が率いる政府は「我々に投票してくれた人も、そうでない人も分け隔てなく、全ての人に平等な開発を目指す」と延べました。

そんなの普通なら当たり前のことなんですが、今までそうじゃなかったんですよね。例えばこのトゥンギパラなどはBNP政権のときは徹底的に行政から無視され、新しい道路はその間一本もできなかったというし、アワミ連盟だって前に政権についていたときは似たようなものでした。全国各地の橋も道路も、ライバル政党の政権のときに計画されたものは政権が替わったら工事は中止になってほったらかし、というケースがざら。この悪習は本当に改善してほしいものです。

アワミ連盟は選挙前にバングラデシュ独立50年となる2021年までに達成することを目標とした「Vision 2021」というマニフェストを発表しており、その中で5つの優先事項(1.物価高騰への対応、2.汚職対策、3.電気とエネルギー対策、4.貧困と不平等の撲滅、5.よい統治(Good Governance)の実現)を含む23項目に取り組むことを公約としています。その中には農業施策やインフラ整備などに加え、「児童労働を全てのセクターから次第に無くしていく」とか、「1997年に結ばれたチッタゴン丘陵地帯(CHT)和平協定を完全実施する」といった内容も。

このマニフェスト、今後の政府への働きかけや政府との協働について考えていくため、私たちバングラデシュに関わるNGO関係者もよく読んで今後の動きをウォッチしていく必要がありますね。

2021年というとずいぶん先なようですが、数えてみればあと12年先。建国50年か...。シャプラニールも2022年には活動開始から50年になるんだなあ。うへ~あと13年でゴールデン・ジュビリーか...。そのとき私はいくつになってるんだろ?相当いい年だよな(ってすぐだろうけど)。

シャプラニールも現行の中期方針(2007-2011)の次は10年単位の「ビジョン2022」が必要かも?(なーんて今3年先までの計画作るんでも四苦八苦してるのに、余計なこと言っちゃいかん。自分の首が絞まる(汗)。5年ずつやろー5年ずつ(笑)。)

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新年牛シリーズ第2弾。ポイラで先週出会ったちょっとオマヌケ顔の牛ちゃん。

2009年01月02日

新しい年に期待をこめて

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皆さま、明けましておめでとうございます。

バングラデシュでは昨年末に行われた歴史的な総選挙が大きな混乱もなく終わり、ダッカも平和な新年を迎えています。バングラデシュでは4月14日のベンガル新年がお正月として祝われ、カレンダーの1月1日は"English New Year"と呼ばれて祝日にさえならないのですが、それでも大晦日の夜中から新年に日付が変わる瞬間は多くの若者たちが屋上からロケット花火を飛ばしたり、大通りに出て歓声を上げたりして新年を祝っていました。

写真は農村で撮った子牛です。7年ぶりの総選挙を経て、バングラデシュはようやく民主主義国家としての新たなステップを踏み出したところ。まだ頼りなくてちょうどこの子牛ぐらいの感じでしょうか。老若男女、国民の多くが早朝から投票所に足を運び、自ら選んだ政府が、病にかかったり、栄養失調に陥ったり、間違った道に踏み込んで迷子になったりすることなく、元気に堂々と大きく育っていきますように。

そして転換期にあるバングラデシュでシャプラニールも自らが果たすべき役割をしっかりと自覚しながら、思い切って新しいチャレンジをしていきたいと思います。

2009年、難しい課題があふれる世界の末端で、もっとも大きなしわ寄せに苦しむ人たちが、自らの足で立ちパワーアップしていく過程に私たちの仕事が少しでも貢献できますように。私たち現場の駐在員とダッカ事務所の職員が、時流を見極める感性と、正しい判断力と、影響力ある仕事を実現できる実行力を持って歩むことができますように。東京事務所と効果的に連携しながら、支援してくださる皆さまに活動に参加している手応えを感じていただけますように。

シャプラニールの支援者の皆さま、このブログを読んでくださる皆さま、今年もどうぞよろしくお願いいたします。2009年が皆さまにとって素晴らしい一年になりますように。私自身にとっても駐在最後の年、今年の半ばには帰国することになると思うので、悔いのない日々を過ごしたいと思います。このブログにも、今年もよろしくお付き合いください。

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プロファイル

藤岡前駐在員藤岡恵美子
(ふじおかえみこ)
2009年9月に駐在を終えてダッカから帰国しました。現在「全国キャラバン」で、北は北海道から南は九州まで全国行脚の講演会実施中です。
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