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中期ビジョン
中期ビジョンは、活動の方向性を3〜5年単位でまとめ、組織としての指針とするものです。理事会から委嘱された委員が2003年10月以降会議を重ね、理事会や事務局、オープンミーティングやメーリングリストを通じての支援者の皆様からの意見をいただきながら策定したものです。ここでは、中期ビジョンのうち、これからの3年間で目指すものと基本方針をご紹介します。なお、全文はこちらからダウンロードできます。
シャプラニールの状況
シャプラニールは、経済的にも社会的にも自立した継続的な市民活動、「市民による海外協力」をこれまで32年間に渡って実践してきました。そのこと自体を、私たちは過小評価すべきではないと思います。
例えば私たちのここ数年の年間予算規模は大よそ1億8千万円。その75%を目標としている自己財源率は、残念ながら最近少し下がって70%弱ですが、この自己財源は3100人余りの会員やマンスリーサポーターからの定期収入、年間約1万人の支援者/団体からの寄付、年間6千万円程の手工芸品の販売、講演や知的貢献による謝金収入などから構成されています。長引く経済不況のなかで、支援者数や寄付額などが僅かながらも増加していることを誇りたいと思います。全国31の地域連絡会、スタッフとボランティア、そして評議員や理事も、このような健全な財政と組織運営を支えています。
海外協力では農村開発と貧困の分野において、これまで主にバングラデシュの農村で貧困層の組織(ショミティ)化とその活動を通じた自立的生活向上を支援するプロジェクトを、自ら実施してきました。加えて96年からは、ネパールで現地NGOをパートナーとして活動を開始し、バングラデシュでも2000年から、現地NGOを通じて、首都ダッカのストリートチルドレンを支援する活動を始めました。
これまでシャプラニールと言うと「バングラデシュ農村のショミティ活動」というイメージが強かったのですが、人々が力をつけていくという考え方は今までどおりあるものの、数年前から協力の対象ややり方が変ってきています。しかし対象ややり方が多様化したために、シャプラニールの海外協力を一言で伝えることが難しくなっています。
今後このようなNGOを目指します
こうした状況下にあって、これからのシャプラニールは、これまでの現場から考え現場を伝えるという姿勢を大事にし、バングラデシュやネパールを中心に南アジア地域の社会や貧困の問題、開発に取り組む内外の援助機関や政府、あるいはNGOや社会運動の動向を常に把握し、それらの情報を広く提供する一方、特に必要性の高い分野で協力活動を行う団体を目指します。
換言するとシャプラニールは、「ショミティ」に代わる自分たちの特徴と立場として、南アジアの貧しい人々が直面する問題について最新の質の高い情報を収集・発信し、最も必要な事柄(例えば社会から取り残されている問題)に、柔軟な発想に基づいた形で協力活動を行う、というNGOを目指します。
さらに、自立した市民セクターの社会的ポジションの確立は極めて重要という視点に立つシャプラニールは、今後もその確立にさらに積極的に寄与します。そのために、国際協力の場面でシャプラニールならではの提言活動を行います。
また、ODAなど外部資金への過度な依存をすることのないよう、自己財源の確保にこれまで以上に努めていきます。
今後3年間、以下の基本方針でいきます
◎組織と活動の規模の維持
前述したことを実現していくために、シャプラニールはこれからの3年間、これまで築いてきたもの、特に2001年のNPO法人化の際に強化した土台の上で着実な活動を続け、少しずつ前進し、それに応じた拡大をします。つまり突然の状況変化に直面しない限り、急速な変化や拡大を目指しません。こうして組織的にも理念的にも充実することで、今後の状況変化や時代の要請に、市民セクターとして充分対応できるようになります。
◎「当事者自らが主体的に社会を変えていく」という活動理念
シャプラニールの活動の理念は、当事者が主体的に自分たちの社会の変革や改善のために取り組む、ということです。日本ではその当事者自身として、活動しています。海外協力の現場ではそういった取り組みを支援しますが、協力対象者が当事者に成りえない状況では、それを支えようとする現地の人々の主体性、当事者性を重視します。
◎活動の質の追求
社会のトレンドに安易に流されず、日本でも現地でも生活者の視点を大事にした活動を追及します。例えばバングラデシュやネパールの農村開発では、マイクロクレジットが今もブームですが、マイクロクレジットのみにとらわれず、これまでの組織化の経験と蓄積を基に着実で個性的な歩みを重視します。
この際、私たちが掲げる「共生」の内実化が同時に追及される必要があります。具体的には、南の貧困を根本的に解決していくには、北の私たちの生活や社会のあり方に目を向け、自らの実践や政策提言を通じて変革していく姿勢を常に保ちます。
国内では、組織管理や参加メカニズム、自己財源率などで、NPO界から注目される組織として活動します。さらにこれまで培ってきた海外協力と組織運営の経験知見を、専門家派遣、講演、相談などの知的貢献という形で提供し、社会の発展に寄与します。
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